2011年8月19日のアーカイブ

大地の「気」(2)


20110819.JPG 

(2011年8月16日午前6:41 東京都目黒区 中目黒公園にて撮影)

 

 前回に引き続き、今回も「大地の気」についてお話していきたいと思います。

 

【高所恐怖症と「気」】

 

 人間誰しも多かれ少なかれ高所恐怖の感情をもっています。危険が伴うような高い場所で本能的に恐怖を感じることは正常な反応ですが、安全だとわかっていても不安がピークに達するような場合は高所恐怖症と考えられるそうです。

 

 【参考】http://www.u-tsu.com/cat99/

 

 恐怖症の状態は脳に強くアドレナリンとノルアドレナリンが出現し、セロトニンやエンドルフィンがほとんど出ていない状態をいうそうです。また、高所恐怖症は、Specific Phobia(特定の恐怖症)という診断分類に属し、不安障害の一群に入るそうです。転落の経験があると黒いイメージが消えず、高所恐怖症になりやすいということも聞いたことがあります。あるいは前世の記憶も関係しているのではないでしょうか。

 

 ◆用語の説明◆(「広辞苑」第四版より)

  • 【アドレナリン】副腎の髄質ホルモン。心筋の収縮力を高め、心・肝・骨格筋の血管を拡張、皮膚・粘膜等の血管を収縮せしめ、血圧を上昇させる作用をもつ。
  • 【ノルアドレナリン】哺乳類の交感神経の末端から分泌される物質で、化学的にはアミンの一種。交感神経の支配を受けている細胞に神経刺激を伝達する働きをもつ、代表的な神経伝達物質。
  • 【セロトニン】=ゼロトニン。生理活性アミンの一種で、脳・脾臓・胃腸・血小板に多く含まれ、平滑筋の収縮、血管収縮、止血、脳における神経伝達、松果体でのメラトニン合成などに作用し、また脳の活動を高めるといわれる。トリプトファンから合成される。
  • 【エンドルフィン】哺乳類の脳や下垂体に存在するモルヒネ様作用を持つペプチド。
  • 【トリプトファン】芳香族アミノ酸の一。必須アミノ酸として、生体内でインドール・セロトニン・ニコチン酸などの生成に関与し、生理上重要な物質。
  • 【ペプチド】ペプチド結合によってアミノ酸二個以上が結合した化合物。アミノ酸の数に従って二個のものをジペプチド、三個のものをトリペプチド、さらに多数のアミノ酸から成るものをポリペプチド、百個以上のものを蛋白質と呼ぶ。

 

 

 また最近、「超高層ビル症候群」と呼ばれる病気があるそうです。これは超高層ビルのオフィスで働くサラリーマンやOLの間に、めまいや耳鳴り、頭痛、吐き気、生理不順などの症状があらわれていることをいうようです。また、症状が進むとエレベーターに乗るのが怖くなったり、勤務中に漠とした不安をもったりと「出社拒否」にもつながるようです。特にこれといった改善法が無いのが現状なようで、体調不良に気付いた時点で、1階に近い職場へ配置転換させてもらうなどの対応が大切なようです。

 

【参考】

http://www.jiyu.co.jp/GN/cdv/backnumber/200304/topics02/topic02_08.html

http://den-jiha.com/58.html

 

 

 さて、高所恐怖症の社員を抱えていると企業が往生します。何故なら高層階にのみ職場を置いている企業があるからです。配置転換できるような職場が下の階層にあればよいのですが、必ずしもそういう企業ばかりとは限らないため、高層階のみにしか職場を置いていない企業に勤めているこれらの症状を抱える人たちは、職を失うことになってしまいます。そもそも実は「大地の気」を受けないことから高所恐怖症や超高層ビル症候群になるのではないでしょうか。「大地の気」を大いに受けるためにも、私はできるだけ低め低めの階層で仕事をしたり生活をしたりすることが心と体の健康のために必要であると考えます。

 

 さてこの点でいくと実は超高層マンションさらにはオフィスは、ナンセンスの代物といってよいでしょう。40階建て、50階建ての高層マンションがありますが、高所恐怖という点からしても、住んでいる人はいつも不安等の精神状態におそわれていることになります。先にもお話をしましたが、超高層ビル症候群には現状では改善法がないため、事実、超高層の階層に住んでいる人は超高層マンションから脱出したがります。すなわち、転売して移転したがるのです。しかし、本人の思惑とは異なり実は高くは売れないのです。超高層マンションの価格は転売の際に低下していることも多いのです。これは超高層マンションは「大地の気」から隔離されるものとして、市場、マーケットで診断されているからではないでしょうか。超高層マンションは人間の精神に影響を及ぼすものとして、それを建てる業者は最近では、やむなく、20階とか30階とか40階とか中途のフロアーに子どもの遊び場を作ろうとしていると聞きます。勿論、小手先のアイディアでありますが、それではとても超高層マンションが適正なマンションになるとは思えません。人間は本来、大地に足をつけて生きているものだと思います。子どもは「遠足」「いも掘り」「林間学校」等々を通じて自然の中で遊び、学び、自然に馴れ親しむものです。自然は敵ではなく友であるのですが、超高層マンションに住む子どもが不自然なことに、地面で遊びたがらないのは、馴れていない「大地の気」を恐れるからではないでしょうか。万物に「気」がありますが、「気」は生体の電気エネルギーと密接に関連していますので、高層マンションは生体の「気」を乱しやすいと言えるようです。また、気功をしている何人かの友人・知人が「高層ビルの上の階に行くと、『気』の流れが阻害されることを感じる」と口を揃えて言っているので、あながち間違っていないのではないかと思います。

 

 

 

 

【「木」と「気」~裁判所について】

 

 私は弁護士になってもう50年近く経ちますが、結局本物の木造の机にも腰掛けにも座らぬまま人生を終わるのではないかと思います。私はスチール製の家具でこれまで仕事をしてきました。スチール製の机であり、スチール製の腰掛けです。木製の机や椅子を使って仕事をしてきた人よりも,大地の「気」を感じにくいことは言うまでもありません。

 

 さて、最高裁判所長官は違憲審査権(憲法第81条「最高裁判所は、一切の法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかを決定する権限を有する終審裁判所である。」)を司る最高裁判所の長としてまさに「良心」に従って職務を遂行しなければならない立場にあり、また最高の賢者であるべきことを要請されています。(なお、「良心」については、8月5日付ブログ記事「気は心」等幾度も本ブログで述べて来ましたので、そちらもご覧ください。)

 

 それはまさにできるだけ「気」のある場で仕事をしなければならないということを意味しています。また、これは長官に限らず、裁判官たるものは、最高裁判所裁判官であろうと下級審の裁判官であろうと同じことで、みんな「気」のある場で仕事をすることが大切なのです。そもそも裁判所自体、戦前(太平洋戦争前)は、「木」あるいは煉瓦で造られていたことを思い出してみなければなりません。煉瓦造りもまた、土や岩、泥といった「大地の気」を有する自然の素材を利用しているといえるのではないでしょうか。

 

 さて、話は元に戻りますが、裁判官は「良心」にこだわって仕事をしなければならないため、最高裁判所の裁判官の机と椅子がどのようなものであるかは、国民にとって大切なことであり、たとえそれがどんなに高価なものであろうと、引き続き本物の「木」で作った机と椅子を活用してもらいたいし、また木製のフロアで職務に励んでもらいたいと思っております。念のため、関係の方々に確かめましたところ、間違いなくそうであるとのことで、安心しました。

 

 なお、技術の進歩と共に、建築物や家具などは発達しますが、木材を含め自然の資源の量に限界がありますから、現在は材料自身が合成され、いわゆる一枚板の類は減少していると思われます。問題は、木が「木」であることを厳密に考えて材質を確保することかと思いますが、最高裁判所の内部では、それが行き届いているそうです。例えば,最高裁判所の裁判官の部屋は、東北地方の著名な桜の木を加工した特製の壁板でできているそうです。

 

 さて,私が日頃から教えを請うている千種秀夫先生が、ご自身で健筆を振るわれた『古い庁舎をめぐる思いで』という抜き刷りの紙面を私に下さいました。古い庁舎とは裁判所の庁舎のことです。その文章の末尾に、奈良の薬師寺の関係者が、薬師寺の本堂がコンクリートで改装されたことに関連して次のように述べたというくだりがあります。

 

 「『私たちは、コンクリートの歴史というものは僅々100年余しか持っておりませんので、この新しい建築物が良いのかどうかは直ちに計りかねます。ただ、今まであった木造の建造物は、間違いなく千年余を経て今日も健在です。これは事実です。』と。私たちは未知の分野についても、今日までの経験と理論で見通しを立てて前進しなければならないことも多いが、大丈夫と思って進んできたことが本当に大丈夫なのかどうかは、常に監視を怠らず、見直しをしていかなければならないのである。」

 

 このような,極めて含蓄のある千種先生のコメントに触れ,裁判所の古い煉瓦造り、あるいは木造の庁舎を懐かしむだけではなく、「すべての制度の発足に当って、常にこの言葉の趣旨を忘れないようにしたいと思う。」と千種先生がこの文章の結びの言葉にされていることにある通り、年月を経ないと、どんなことも正しいことであったかどうかが分からないということを仰っていることに、私は得心しました。

 

 私たちは、「気」という世界を忘れてしまっていましたが、改めて、「気」が日常用語として様々な場面で頻繁に使用されていることを想い、それが法律にも、裁判所にも、大きな影響を及ぼしていたのではないかと私は気づいたのでした。

 

 ところで、「木」造の建物ということで、最近読んだ本をふと思い出したのですが、「木とつきあう智恵」(株式会社地湧社発行 エルヴィン・トーマ著 2003年初版)には、「特定の月相(月齢により月面の輝く部分が変化する有様「広辞苑 第四版」)に合わせて気を伐る」という「智恵」や、「木造の家屋が化学薬品で保護されなくても無傷で五百年以上も建っている事実」など興味深い内容が書かれています。ぜひご覧になってみて下さい。

 

ご利用案内

内容につきましては、私の雑感等も含まれますので、真実性や正確性を保証するものではない旨ご了解下さい。

→ リンクポリシー・著作権

カレンダー

2011年8月
« 7月   9月 »
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

最近の投稿

カテゴリー

月別アーカイブ

プロフィール

高井・岡芹法律事務所会長
弁護士 高井伸夫
https://www.law-pro.jp/

Nobuo Takai

バナーを作成