8月23日(火)から27日(土)まで、私は北京と上海へ行って参りました。今回の出張では、23日(火)午前11時過ぎ(日本時間正午過ぎ)北京空港に降り立ちました。空港では当事務所北京代表処上席顧問律師 王建寧先生が出迎えて下さいました(王建寧先生については、【交友録 その8】8月第4週<8月21日(日)~8月27日(土)>をご覧ください。)。つづいて、25日(木)朝7時(日本時間8時)に北京空港を出発し、上海の虹橋空港へ9時10分(日本時間10時10分)に到着しました。そして、27日(土)朝9時10分発(日本時間10時10分)の飛行機で上海を出発し12時40分に帰国しました。

 

 

 今回の「歴訪記 その3」では、中国滞在中に訪れた様々な場所についてご紹介させていただきます。

 

 

 以前ブログでご説明したことがありますが、ブログに掲載している花の写真は私が撮影しております。中国でも夏のことで花が少なかったのですが、一瞬一刻の開放感を求めて花の写真を撮影して参りました。

 

 

(1)北京語言大学

20110830①.JPG

(2011年8月24日(水)日本時間 午前10:11 北京語言大学にて撮影

 

 

 私は外国に行く際には、努めて大学を訪問することにしています。大学にお邪魔することによって、その国の知的世界に少しでも浸ること、ひいては外国の大学で講演をさせていただくことを期しているからです。

 

 私が最初に講演をしたのは、1990年6月モスクワ大学法学部です。ここでは、「日本の中小企業の法制度」についてお話をさせていただきました。二番目に講演をしたのは、1991年10月北京大学法学部においてでした。講演のテーマは「日本経済の発展と法制」と題して安保条約が締結された1960年から1969年までの10年間に制定された法律と産業の発展との関係について論じるというものでした。他にも海外の大学で講演をさせていただいたことがありますが、いささか冗長になりますから省略いたします。

 

 さて、今回の訪中では、北京語言大学を訪問しました。【交友録 その8】 8月第4週<8月21日(日)~8月27日(土)>で述べたとおり、当事務所弁護士萩原大吾君が中国語を習熟するべく勉学に励んでいる大学であるからです。

 

 同大学は、北京市郊外にありますが、中国政府教育部直属の大学であり、来年には創立50周年を迎えるそうです。外国人に対する中国語教育で著名な名門大学であり、同大学のホームページによれば、開学以来、全世界の176カ国以上の国と地域からの12万名以上の留学生の育成に関与してきたとのことです。2010年度には、中国人学生3万5千人余と、外国人留学生8千6百人余が在籍しています。中国語の検定試験として世界的に有名な「HSK」も、ここ北京語言大学で開発、研究され、運営もされています。「HSK」とは、母語が中国語ではない者(外国人、華僑、中国国内少数民族を含む)の中国語能力水準を検定するために設立された国家レベルの標準化試験のことです。同大学の正門正面にある一番主要な校舎には「新しい教育理念を創造し、今までの教育理念を強化し、中国語に関する国際教育の水準を高めよう」という趣旨の標語がかかっており、同大学の中国語教育に対する意気込みを感じることができました。

20110830③.JPG

 (2011年8月24日(水)日本時間 午前10:03 北京語言大学にて撮影

  

【HSKについて】

http://www.hsk.org.cn/Centerintro_J.html

【北京語言大学】

http://www.blcu.edu.cn/blcuweb/japanese/index-jp.asp 

 

 実際に私がキャンパスを20~30分歩いたところ(中国人の感覚からはかなり狭い敷地だそうですが、外壁に沿って歩けば優に1時間以上はかかる広大なキャンパスでした。)、欧米系、アフリカ系、アラブ系、アジア系など、ほぼ世界中といっても過言ではないほどに実に多彩な国からの留学生が見受けられ、ごくごく普通の姿で歩いている姿を目にしました。聞けば華僑の子弟の留学生もとても多く、学生の多様性という点で、英語学習のための語学留学とは明らかに異なる様相でした。学生の殆どはキャンパス内にある17棟の宿舎に住んでいるとのことです。一部の外国人留学生は別として、中国人学生は一部屋に6人から8人程度が一緒に住んでおり、文字通り4年間寝食を共にするわけですから、非常に強い絆が築かれるそうです。

 

 キャンパス内には、いくつもの教室棟や、大きなグラウンドや何面ものテニスコートやバスケットコート、立派な図書館があり、それらの基本的な建物等のほかにも、鉄筋5階建ての立派な巨大な食堂棟、売店、果物屋、コーヒーショップ、コンビニエンスストア、郵便局の出張所、理髪店、書店、温水プール付きのジム、カラオケ店、来客用の宿泊施設までありました。このように日常生活に必要なものがキャンパス内に揃っているので、数ヶ月全くキャンパスから出ないで生活する学生もいるそうです。

 

 さて、キャンパス内を歩いていた際、一人路上で円を描くように歩いている学生がいました。近づいてみると、ICレコーダーを片手に、必死にフランス語の教科書を暗唱していることがわかりました。多くのクラスメイトと一緒に住む部屋では勉強は捗りませんし、声を出しての暗唱は図書館でもできません。修行僧のように勉学に一身に打ち込む姿にとても感銘を受けた次第です。

 

 中国において、イラン系の学生をみることが時々ありますが、それはシルクロードを背景とするアーリア系中国人が往々にして大学に入っているからです。

 中国では大学に入るということは、実は非常に厳しい、難しいことです。大学のランキングが公然とされており、また成績が優秀でないととても入学が許可されません。北京語言大学周辺では10以上の大学が隣立していますが、「それらの大学は80点以上でないととても入れない」という王建寧先生の説明がありました。要するに、古から中国社会は選抜社会ですが、現代の中国においても、きわめて厳しく選抜が運用されているということです。なかでも一番厳しい選抜が行われているのは、共産党の党員です。要するに共産党は優秀な人材の教育・育成のため精力的に力を注いでいます。これが、中国共産党のリーダーシップの源泉となっているのでしょう。そして、そのことが、実は共産党を一党独裁ながらも、なお国民を指揮する、政権を維持する原点となっているということに気づかなければなりません。

 

 

(2)朝陽公園 

 

 

 8月24日(水)、(1)の北京語言大学を訪問した後、午前10時から20分間、北京市朝陽区にある「朝陽公園」を散歩しました。

 南北の長さは約28キロで、東西の幅は約15キロと、総面積280ヘクタール以上もある大きな公園でした。280ヘクタールというと、私も折々朝の散歩に訪れる東京都千代田区の日比谷公園は約16ヘクタールですから、日比谷公園の17倍以上の広さです。北京市四環以内の最大の都市公園だそうで、1984年に工事を開始し、20年後の2004年9月15日に公園全体の開放を開始したそうです。

【参考】

http://bciw.bjchy.gov.cn/feature/chypark.html

 

夏のことで少ししか撮影できませんでしたが、花を撮影しました。

 

20110830④.JPG

(2011年8月24日(水)日本時間 午前11:03 朝陽公園にて撮影)

 

 

(3)ABC Cooking Studio2号店・上海環球金融中心スタジオ 

 

 8月26日(金)午前11時、上海の浦東にあるABC Cooking Studio2号店・上海環球金融中心スタジオにお邪魔しました。同スタジオは東京でいうと「丸の内」のような場所にあり、上海市内で1番高いビルの2階にあります。 

 木下忍様、粟野幸恵様等のご案内を受けました。2号店が7月に開店されたばかりにも拘らず十分な成果を上げられ、すでに1500人近くの生徒さんを要しておられるとお聞きして、大変嬉しい限りでした。

 

 さて、6月17日付「気」のブログ第1回の記事にて、「男性と女性では生命力、つまりエネルギーが違い、女性のエネルギーこそ男性のエネルギーに勝る」といったことを書きましたが、ABC Cooking Studioでは、まさにこの女性のエネルギーを上手く活用されて、躍進に次ぐ躍進を遂げられています。私に同行してくださった知久信義様も、今回同店を訪問し、「女性がリーダーシップを発揮して生き生きと働き、ピカリと光った職場の姿」という印象をお話されていました。

 

 私は、2005年4月に同社で内紛が起こった以降、関与させていただいておりますが、見事内紛を克服され、当時は生徒数は8万人でしたが、現在では25万人もの方が料理を学んでいることは、まさに女性のエネルギーの賜物であると存じます。

 

 中国においては、5年で50店舗を開店される計画とのことですが、中国でも日本と同様に、女性のエネルギーを活用されれば、5年以内に達成されるものと確信しています。

 

 今後は、日本の市場は、破たん的な状況に陥ることは目に見えています。それ故、海外の市場はどの企業にとっても大切でありますが、ABC Cooking Studioと同様に、女性を活用することが必要でしょう。

 

 同店の女性達と一緒に写真をとりました。皆さん若々しくて元気はつらつでした。

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(2011年8月26日(金)日本時間 午後12:14  ABC Cooking Studio2号店・上海環球金融中心スタジオにて撮影)

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