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(2011年10月19日(水)朝7:01 東京都中央区 築地川祝橋公園にて撮影)

 

 

 

さて、今回も前回に引き続き匡正堂 葛飾齋藤整骨院院長齋藤博保先生についてご紹介いたします。

 

「匡正術(筋療法)」

齋藤先生の治療方法の根本は、「背筋をただす」「骨格を整える」ということであります。これは、柔術は殺すにあらず活かすにあり、活かすということは古来漢方に言われるところの経絡に活の術を与え、肉体に「気」即ち「活の気」を入れることであるとする匡正堂齋藤家秘伝の技「気絡流柔術」が、昭和8年、3代目の齋藤正先生(齋藤博保先生のお父上)へと継承され、「気絡流柔術」をさらに民間治療である柔道整復術に取り入れて、鍼やお灸を用いない、独自の脊椎及び筋を基本とした「匡正術(筋療法)」であります。

 

「匡正術(筋療法)」により「筋」(すじ)すなわち中枢神経系の脊髄神経が通る背筋の異常部位を、特殊な手技法で匡正すると、末梢にけがをしていても、その部分が良くなるそうです。背骨は32本~34本の椎骨(ついこつ)で構成されています。背骨の中を通る脊髄神経は椎骨の間から末梢神経に繋がっています。「匡正術(筋療法)」は、たとえば手の親指をけがした場合、胸椎の何番目を直すと親指が治る、という技術なのです。背骨から出るネットワークは、全ての器官へと通じているのだそうです。

 

さて、ぎっくり腰の場合だと、齊藤先生の手にかかれば、呆気なく快方に向かいます。ぎっくり腰が発生した直後であれば、瞬時に治すことができるといわれています。すなわち、先生に早期にかかればかかるほど、治療が早期に終わるということです。1回で治ってしまう人も沢山いるのだそうです。また、いわゆるむちうち病も同じで、齊藤先生が後に述べる「むちうち症についての分析」(※1)と「むちうち症の原傷部分」(※2)を見据えて、背中のある一点をバシっと押すと、首の障害が消失するのだそうです。私は幸か不幸か、ぎっくり腰になったことも、むちうち症になったこともありませんから、具体的な話はできません。しかし、これらの疾病で色々な障害をもっている人が齊藤先生の手にかかれば、甚だしければ一日で快方に向かうということです。そして、むちうち症の場合は、首に巻く装具をただちに外されてしまうということです。

 

 

(※1)齋藤先生のむちうち症についての分析

〈むち打ち症(傷)につきましては、事故の状況により、傷病パターンが違って参ります。一般的な事故(停車中に後部より追跡された状況)によるむち打ち症の分析はまず乗車中に姿勢から判断することが大事なことです。 

 

現在一般的治療法としては首のみの傷害として保険適用範囲内で治療が施され、完治されないまま社会復帰に至っているのが現状です。 

そんな中、当院には治療の後遺症に悩む患者さんの来院が後を断ちません。つまり完治されていないのです。 

又、整骨を生業とする我々は、整形外科医に劣ると評価されていることから、事故後初診で来院することはほとんどなく、保険会社もまず医師の診断からという偏見が原因であると考えます。つまり当院に来院する患者さんの殆どが自賠責保険も適用されない状況で来院され、治療費が自費となってしまいます。 

 

当院では278回の根本的治療をし、患者さんが納得され治癒に至ります。私は当初から保険システム(医療システム)に問題があると感じていました。対症療法によるその場かぎりの治療ではなく、むちうち症においても根本的治療の理念に基づかなければよい結果は得られません。 

人が車に乗っている状況、車と体との接点と衝突時の運動量の方向によっての人体への影響から考えなければなりません。まず乗車時の姿勢は椅子に腰掛けた状況となっています。椅子に接する部分は尻(瞖部)、腰、背中となり肩部、首、頭は宙に浮いた状態なのです。この状況の時に本人が身構える間もなく脱力(気が抜けた状態)の時、つまりダルマ落としの様な外力が加わったときがむちうち症の発生機序(ものごとが動いたり成り立っていたりすることの背景にある仕組み。機構。)となります。 

 

ダルマ落としのような衝撃を受けた座席は前方に押し出され、その時人体は宙に浮いた状態の頭部の重みによって腰は前方に引き上げられ、肩部、首、頭部は極端に後方へ振られます。この一連の動きの様相がむちを振られた時と同じ波動運動を呈することになります。 

この様に腰から振られたむちうち現象で一番負荷がかかるところは実は腰、首への可動椎に挟まれた胸椎であり、その部分に筋違い現象が発生することを突きとめたのです。むちうち症での損傷では首の怪我と決めつけられ、X線検査などでも頸椎を主体とした診断になっています。又、首の振り子運動からくる筋肉痛の極度の痛みの自覚症状も要因になっていると思われます。〉 

  

 

 

(※2)むちうち症の原傷部分

(1-2)「むちうち」の画像.JPG〈私の診断としては、腰部(2)は前方頭部(3)は後方に働く介達外力の中で不動椎に近い、胸椎中央部に強い圧力が加わり、胸椎47番に匡正治療で云う筋違いが発生するが、これがむち打ち症を引き起こす原傷となります。つまり早期治癒の根本治療は背筋の治療から始めることが肝要となります。又、治療熟達者においては、背筋の歪み具合で事故後の当たる角度まで判断できるのであります。〉

 

 


そんなことから、北は北海道から南は沖縄までの患者さんが遠路はるばる齊藤先生の治療を受けに来るそうです。極端に言えば、歩けない人が先生の治療後、即座に改善が確認され、そして治療を受ける度に歩く時間と距離が延びるということになるそうです。そして、歩けない人が歩き始めたとき、その本人が時に涙するというお話しを齊籐先生から度々お聞きします。当然のことでしょう。

 

齋藤先生は、末梢部で痛みが発生すると、末梢部からの神経の伝達で、末梢部位の根本にあたる中枢神経部にフィードバック現象が起こるとおっしゃっています。肝臓が悪いと脇腹が痛かったり、胃が悪いと背中が痛かったりするのと同じような症状だそうです。「匡正術(筋療法)」によって背筋を直し、背骨を直すと、間に通っている神経が解放され、自然治癒力が急速に働き、正常になるのだそうです。齋藤先生は、このことを好転反応として「麻痺」が「しびれ」にかわり、「しびれ」が「鈍痛」にかわり、「鈍痛」が「痛み」にかわり、「痛み」にかわったらつまり快方に向かっている、という治療法であると、説明されています。そして、この「痛み」は四肢の指先から次第に脱けていくと更に説明されています。

 

つまり、「匡正術(筋療法)」によって骨格が整えられると、神経が正常に働き、そして血液の循環が相対的によくなり、「気」がよくめぐる、ということではないかと思います。血液の循環が良くなるということは、酸素が細胞の隅々にまで行き渡るということではないでしょうか。そして、血液の流れが良くなるということは、身体の「気」が、滞ることなくよく流れるということでもあると思います。私が1週間に1度か2度背骨を匡正してもらうから骨格が整えられ神経が休まることにこそ、私の一応の健康が保持されている理由があるのではないかと思います。

 

「病は気から」とよく言いますが、東洋医学では、気が滞った状態を放っておくと、ストレスに弱くなり、ますます気が滞りやすくなり、気と一緒に体内をめぐっている血のめぐりまで悪くなることがあると言われているそうです。

 

齋藤先生は、「戸が外れたような状態で何の医療行為を行っても、スムーズに治らない。」ということをよくおっしゃいますが、この意味は、「まずは戸を正常にかけることが大事なことで、その『かける』作業が筋を治すということです。」とのことです。「つまり水の流れのように、汚れた川をきれいにするために、家の前に流れているところだけ掃除をしていても、上流から流れてくる汚れは取れません。まずは、最上流である源泉からきれいにすること、それが根本治療です。」ともおっしゃっています。

 

こういった齋藤先生のお言葉から分かることは、先生の治療に対する考え方は、滞った身体に何の治療をしても意味がなく、血流が良くなり気がよく巡ることで、病気が治るという考え方だと思います。「神は血気に宿る」という名言がありますが、齋藤先生はそれにそった治療法をされているのだと思います。血流を良くして、気の流れを良くすることが、結局、人間としてのエネルギーや自然治癒力を強めるのではないかと思います。そして、そのエネルギーが強まれば、健康へと近づくのではないかと思います。

 

 

齊籐先生は従来からの病気だけでなく、新しい現代病にも取り組んでおられ、その根本治療を推進されています。

 

具体的に一つご紹介申し上げれば、コンピューター病です。大型コンピューターがパソコン時代として世に廻り始めた時、すでにコンピュター病と命名し治療の必要性を感じ、治療科目に加えられていました。

 

コンピューター病については、2001年と2010年に弊所で発行している「Management Law Letter」(事務所発行の冊子です)にご寄稿いただきました。肩こり、腰痛などの「コンピューター病」も、すべて、先に述べたフィードバック現象によるものだそうです。目の使い過ぎ、不快な暑さ寒さ、様々な雑音、ストレス等が病気のもととなり、背筋のどこかに反応としてコリのような変性が起こるのだそうです。

 

長時間のパソコン操作姿勢による運動不足は、人間の動物的生体機能の基本的法則である「動と静」のバランスを崩し自然の体内循環の変調を来すことで、諸々の病を引き起こす原因になるそうです。

 

齋藤先生は、コンピューターによる時代変革は、無限とも思える進化をつづけており、その産業システムの速さに、本質的なヒト機能がついていけない現象が、コンピューター病であるとお考えになられています。コンピューター病は、30代を越えると症状が重傷化する傾向にあり、頭痛、眼病、ストレートネック、頸肩腕症候群、背腰痛、下肢循環不全症、不眠症、不元気症候群、ノイローゼ、コンピューターアレルギー、ストレス等その症状も様々です。またこれらの病はほとんどが慢性病的になっているのが特徴なのだそうです。

 

このように病症が急増する原因としては、30代以上になると会社業務に責任もあり、中間管理職等々の特有のストレスがかかる立場にあること、また体力的に回復力も低下し始め疲労が蓄積していることが原因と思われるとの見解を齊籐先生は持っておられます。

 

対策としては、コンピューター操作時間の二分の一は必ず運動するのが望ましく、時折大自然の中に身を浸して森林浴をすると樹木の香気やマイナスイオンを浴び精神的な安らぎと爽快な気分が得られ、ストレス解消に最適であると、対処方法を説示されておられます。

 

ヒトは動物であり、自ら動くことによってヒト本来の本質である生命体を維持することができるのです。そして、人体の生体機能は、コンピューター以上の情報機能を持っているとも言われます。反面、それだけにデリケートな面もあると言えます。コンピューターの持つ素晴らしい機能によって人の身体のバランスが損なわれることなく、健康的に操作でき、また地球全体にとってもバランスのとれた、平和な道具となって欲しいとの願望を抱きながら、日常的なこのコンピューター病の克服に齊籐先生は取り組んでおられ、根本治療を施されています。

 

齊籐先生はメンタルヘルスが必要である患者にも、もちろんチャレンジされ続けています。文藝春秋11月特別号に掲載されている、私の知人である田中辰巳氏の「社長がウツになりまして…その傾向と対策」という記事をお読み下さい。社長といえど、うつ病に罹る時代なのです。メンタルヘルス問題について以前齋藤先生にアドバイスを伺ったところ、「その人自身が抱えているプライバシーにも係わる悩みの全てを話してくれれば、心に青空を少し見させ、希望を持たせることが出来る。そして、背筋を匡正することで、直すことは可能です」と伺いました。この精神治療法は、心の内側の悩み・苦しみを全て語らせると言うことでありますが、それは心理カウンセラーの手法と同じであると私は感じました。ですが、心理カウンセラーでは、齋藤先生のように、背筋を匡正することは出来ないため、成果は不十分だとも思います。

 

また、齋藤先生の手にかかれば、不治の病といわれているがんさえも、軽快するのではないかと思っています。私の肉親ががんに冒され、亡くなった経緯からして齊藤先生に多いに期待しています。

 

来週も齋藤先生についての記事を投稿する予定です。

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