2011年11月1日のアーカイブ

 

20111101.JPG

(2011年11月1日(火)朝7:01 東京都港区 芝公園にて撮影)

 

 

10月14日(金)付、21日(金)付、28日(金)付記事の計3回にわたって匡正堂葛飾 齋藤整骨院院長齋藤博保先生についての記事を掲載してまいりましたが、今回はその「番外編」として、齋藤先生が10月19日(水)、20日(木)に榛名の森カントリー倶楽部にて行われた平成23年度全日本ミッドシニアパブリックアマチュアゴルフ選手権の全日本決勝戦に出場された際の「奮闘記」を齋藤先生にご寄稿いただきましたので、ご紹介いたします。

 

 

榛名の森写真.jpg榛名の森カントリー倶楽部 http://www.harunanomori.jp/

 

 

 

 

<齋藤博保の『たかがゴルフ、されどゴルフ奮闘記』>

 

 

【第一日目 10月19日(水)】

10月19日(水)、朝6時に目を覚ますと、朝靄を透し、湖面に映し出された逆さ榛名富士が夢の中から出迎えてくれました。国民宿舎の温泉場は、ホテルの最上階にあり、紅く染まった榛名富士を眺


 

めながらとっぷり湯につかり、今日の初戦の試合にそなえ身体を温めた後、いざ出陣。

 

 

 

紅葉と落葉の山道をいっきにくだり、榛名の森カントリークラブにスタート1時間前に到着。外国人のスタッフが出迎えてくれた。そう言えば、かつてこのコースはジャック・ニクラウスの設計の県下でも有数の名門コースとのうわさを聞いたことがある。さすがバブル景気に作られた趣が感じられた。

 

<榛名の森カントリー倶楽部のコース>

コース.gif

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どうやら経営者は代わったようだが、正常営業されている様だ。コースもさほど長くはないが山の傾斜をうまく造成された戦略性高いコースとなっている。

特にニクラウスの特徴でもある多くのバンカー配置とグリーンの大きくうねったアンジュレーションは難物である。

 

軽い練習とストレッチ後グリーンで念入りのパット練習。グリーンの速さは約11フィート。この速さは少しの傾斜の所へボールを垂直にポンと落とすと勝手にコロコロと勢いをつけながら下り降りる速度である。つまり,打ち方によってフック、スライス、ラインは倍以上ふくらませても下へ下へと転がってしまいます。隣の人間のつぶやき「こんなグリーンじゃ3パットや4パットは当たり前だ」と耳に入って来た。そんなつぶやきは絶対に心にとどめてはいけないのだが…

 

さて競技委員に呼ばれ打順通りに並び、ルール説明とお互いの使用ボールの確認。スタート前の一番緊張の一瞬である。これ迄何回か全日本の試合に臨んで来たが、今回のように最終組最終打順は初めての経験である。おまけに同組の連中はシード選手(予選免除)か常にトップクラスの名の売れた面々。その中で小生は新参者、これだけで相当なプレッシャーを感じざるを得ない環境である。いよいよスタート。三人共判を押したようにフェアウェイ中央をとらえている。

 

たのむからボールがティーに素直にのってくれと大きく一息入れうまく乗せられた。目をつぶり大きくもう一息大きく素振りをし、本番である。アドレスから一気に振り抜いた。緊張の為か身体が回転不足の為か、ややボールが左方向に飛び出した。左のラフに落ちたボールは右傾斜によってフェアウェイの真中にしかも他の3人のボールをオーバードライブ。同伴者のナイスショットの言葉にホッとしながらスタートをきった。

 

昨日の練習ラウンドではノンプレッシャーの中で気楽に出来、36.38。トータル74の上出来で廻り,侮っていた。今日はうって変わってドライバーはいいのだがアイアンとパターがうまくいかない。くそ、くそと思いながら43回、目標の30台を大きくオーバー。他の選手は皆30台である。

 

この試合に挑む前に小生なりに目標をたてていた。今の自分の実力では全体の真中と思っていた。一応20位を目標としていたのである。ところが最初のつまずきで、もしかしたら最下位…とか何ともやり切れない気持ちで残りハーフのスタート。

 

マイナス思考が頭の中をかけめぐっている中シード選手の一言、「齋藤さんとは前に一度廻ったことがあるね」でマイナス思考からプラス思考にスイッチが切り換えられた。つまり、この強者達と一緒にラウンド出来る境遇は自分に与えられたチャンスであり恵みなんだと思えた。よし,この日を楽しむ事にしよう。あとは野となれ山となれだ。

 

そして午後のスタートを切った。1人は30台であとの二人は自分のスコアーと同じ40回。まあまあである。その日の競技終了後電子掲示板にスコアと順位が写し出される。20位から大きく下位の38位である。明日の試合の出来で下手をすれば…などふたたびマイナス思考がよぎる。

 

アマチュアの試合の場合二日間で決着がつく。明日(10月20日)の為に17時近くまで、練習グリーンでパットの練習の後、ホテルに帰り夕食後温泉につかりながら今日(10月19日)の試合の反省。あれ程継続は力なりと信じ何千回何万回クラブを振り続け、用意周到だったはずがたった1回のミスがどうして出る、と自問自責の思いである。

 

高井先生からの激励の言葉、「初めは静かにスタート、後から気合を入れがんばってくれ」と、応援をいただいた。そんなことを考えている中ようやく頭が冷静になり、そういえば自分で先生のブログの中に載せて頂いた言葉の中に「ただ技術向上だけの鍛錬のみではただの組上げ作業でしかなく真の技術とはいえない。」「本当の技術とは『心』が入っている事だ」と思い出し、これだと思った。

練習ラウンドを含めるとすでにコースまで、4往復している道すがら、榛名神社を横目にしながら何の躊躇もなく通り過ぎていた。「よし、明朝早く神社を参拝してから試合に挑もう」と決心し早めに寝た。

 

 

【第二日目 10月20日(木) 榛名神社へ】

10月20日(木)早朝、窓ガラスを透して朝焼けにくっきり浮かぶ榛名富士と湖面に浮かぶ姿が霊気をおびて見えた。思わず2拍1礼!

 

6時30分にホテルを出発し、8分で神社の鳥居をくぐった。石畳の廻廊は少し朝露に濡れ、黒く光り重々しく感じた。所どころに七福神だろうか大きな青銅かなにかで出来た様な像が鎮座し、いかにも本殿に導いているかの極くであったが、7、8分経っても中々行きつかず時間的に不安になって来た。ここまで来て引き返すことはできない、と更に進むと、徐々に急な坂と石階段は続く。

 

早朝の為か誰1人いない辺りは朝靄の中に、右手に蛇行する渓流、断崖から細い滝と深山特有の霊験灼かな(あらたかな)雰囲気を醸し出している。

 

それにしても結構な道のりである。この辺りでおさい銭でも川に投げ入れ帰ろうかと思ったが思い直しとうとう山の七合目位まで登ったところでひときわ急な石階段が7、80段あり、いかにもこれが最後だからがんばれといわんばかりで立ちはだかる。よし、と掛声と共に一気に登りつめたところにやや小広くなった場所に社務所があるが本殿らしきものはない。よく見ると更に細く急な石階段があり、上を望むとどうやらそこが本殿らしい。早朝ということで未だ立入禁止の縄が張ってある。仕方なくその階段に向かってお賽銭を投げ、2拍2礼。

 

そして、「気の恵み」を頂き、下山しようと振り向いた瞬間(ここからは信じ難い事なのでどう解釈されても結構です),石門の陰に白い布のようなものが一瞬横切ったように目に写り、巫女さんかと思い、折角来たのだからお札でも頂けないかと追いかけ、声を掛けようとしたが姿がない。社務所にでも入ったのかと思い、大きな声でおはようございますと声を掛けても応答はなかった。気のせいかと思いつつ下山しました。今でも確かに見たのだが…とうその様な事件があった。巫女さんに会えなかったことが今でも心残りであった。

 

 

【第二日目 10月20日(木) 試合の結果―20位入賞】

さていよいよ2日目最終日。新たな組合わせは3人でいずれも関東人。しかも関東の決勝で一緒だった選手。気さくな人間で馬が合いそうです。もう1人は千葉県八千代出身で気むずかしそうなので無視。

 

“今日は気楽に廻りましょう”とこちらから挨拶。自分のペースに!スタート、中盤までグリーン中央ねらいで、とにかくパーオン無難にパープレイ池越え150ヤード。昨日は7番アイアンで、やや大きめのクラブ選択。思わず力がゆるみ、池ポチャで手痛いダボ。今日は8番アイアンで思い切り振り抜いた。ピンに一直線2.5m下りスライス。

 

よしチャンス到来、打ち出しラインを決め、いざ、と構えた時、なんとしても決めたいとの思いで榛名神社での「気の恵み」を頂いたことを思い出し、無の境地に入り、自然に手が動いた。しまった、少しふくらませ過ぎか、左に抜けそうなボールは右に急カーブ。カップの真中から沈んだ。ヨォーシと思わず声を上げガッツポーズ。心の中で神にありがとうとつぶやく。

 

その後無難にパーが続き午前ハーフ35ストローク。その時点で全選手中最小ストロークで上がった。結局午後は大崩れなく最終18番、グリーンをはずし、アプローチややティポット気味からピン迄40ヤード。むずかしい場面だ、ここでワンストロークオーバーは痛い。慎重になり過ぎてピン手前約8ヤードオン。これをはずすと41回。なんとしても沈めたい。ギャラリーの見ている中慎重に慎重にラインを読む。約5cmのフックライン。もう一度天を仰ぎ、心の中で榛名神社に向かって2拍1礼!もうこれで入らなければ仕方がない、すべて自分の実力だといい聞かせ、アドレスに入りボールの一点をにらみつけた。不思議に雑念が消え、手が自然に動いた。やや強いか、勢いよくボールはカップに向い、カップの向こう側に当たって沈んだ。瞬間ギャラリーから拍手。ゆっくりボールを拾い上げ一礼。これはギャラリーではなく神への一礼である。

 

風呂から上がり早速掲示板の自分の位置を探した。なんと20位である。1日目のシード選手が「齊藤さんよく後半がんばったね!」の一言に、ありがとうといって胸を撫で下ろした。

 

家に帰宅するとすでにインターネットで順位を確認していた連中が、「よく後半もり返し、公言していた20位でよかったね!」と。

 

“いやー、神様のおかげさ”…158分の1の割合で、まさかと思った20位158ストロークのたった1打のミスが違った結果を生む。たかがゴルフ、されどゴルフ。何か気付かされた様な思いです。

 

 

【高井より】

一日目は38位と、目標である20位から大きく順位を離されていた齋藤先生ですが、「ただ技術向上だけの鍛錬のみではただの組上げ作業でしかなく真の技術とはいえない。本当の技術とは『心』が入っている事だ」と当ブログでも語っていただいた齋藤先生の治療における信念をゴルフの場でも思い出され、また榛名神社とそれを囲む榛名富士の大自然の「気」の恵みをいただきながら、結果目標通り20位でフィニッシュできたことは本当に喜ばしいことであると思います。齋藤先生、お疲れ様でございました!

 

高井伸夫先生に学んだ「無用の用」
高井先生は「無用の用」という言葉を座右の銘の一つとされています。
(そういえば、このブログのタイトルも「無用の用」でしたね)
私も大きく感化されて、「無用の用」という言葉を座右の銘の一つと
しているのですが、高井先生とお話させていただいていると話題の幅が
社会、経済の分野はもとより、文化、芸術、政治、地理、歴史、医学などなど
非常に多岐に渡り、あらゆる分野について網羅的に概略は語れるといった程度の知識を持たれていることがわかります。
人事労務分野の弁護士として第一線で活躍されてこられましたので、
その関係分野はいうまでもありませんが、様々な分野に精通されていることが
窺い知れるのです。
間近で拝見し、いろいろな方との会合や会食の中で、ご縁を広げ、
深めていく、そのプロセスにおいて気づいたことがありました。
それは、高井先生が博覧強記な方ですので、どんな方とお会いしても、
おおよその話の接ぎ穂のようなもの、とっかかりを作ることができ、
「まったくその分野のことについては知りません」
「全然、その世界の話は分かりません、興味もありません」
ということがないのです。
お会いしている相手の方の専門分野について、その方の分野において、
ある一定のレベルまでは話が通じる。
そしてその「一定のレベルまで」という話の接ぎ穂が
あることによって、初対面の方とのコミュニケーションや、
自分の専門外の分野で活躍されている方との交流も円滑に進んでいく、
このプロセスを何度も目の当たりにしたのです。
これぞまさに「無用の用」でありましょう。
「どういう知識・情報がどんな場面で役に立つのか」は
事前に想定することはできません。
効率化優先の世の中において、効果を想定できないからこそ、
投下する資源に対して、費用対効果が悪いということで、
「自分の専門外はあまり触れない」
とか
「遠ざける」「学ばない」
という人も、あるかもしれませんが、
すぐにはその効果が想定できないことを継続して行うことで
時間の経過と共に知識が逓増していき、後々にコミュニケーションを
広げるための幅広い知見として活きてくる、効いてくるのではないかと
思われるのです。

 

高井伸夫先生に学んだ「無用の用」

 

高井先生は「無用の用」という言葉を座右の銘の一つとされています。

(そういえば、このブログのタイトルも「無用の用」でしたね)

 

私も大きく感化されて、「無用の用」という言葉を座右の銘の一つと

しているのですが、高井先生とお話させていただいていると話題の幅が

社会、経済の分野はもとより、文化、芸術、政治、地理、歴史、医学などなど

非常に多岐に渡り、あらゆる分野について網羅的に概略は語れるといった程度の知識を持たれていることがわかります。

 

人事労務分野の弁護士として第一線で活躍されてこられましたので、

その関係分野はいうまでもありませんが、様々な分野に精通されていることが

窺い知れるのです。

 

間近で拝見し、いろいろな方との会合や会食の中で、ご縁を広げ、

深めていく、そのプロセスにおいて気づいたことがありました。

 

 

それは、高井先生が博覧強記な方ですので、どんな方とお会いしても、

おおよその話の接ぎ穂のようなもの、とっかかりを作ることができ、

 

「まったくその分野のことについては知りません」

「全然、その世界の話は分かりません、興味もありません」

 

ということがないのです。

 

 

お会いしている相手の方の専門分野について、その方の分野において、

ある一定のレベルまでは話が通じる。

そしてその「一定のレベルまで」という話の接ぎ穂が

あることによって、初対面の方とのコミュニケーションや、

自分の専門外の分野で活躍されている方との交流も円滑に進んでいく、

 

このプロセスを何度も目の当たりにしたのです。

 

これぞまさに「無用の用」でありましょう。

「どういう知識・情報がどんな場面で役に立つのか」は

事前に想定することはできません。

 

 

効率化優先の世の中において、効果を想定できないからこそ、

投下する資源に対して、費用対効果が悪いということで、

 

「自分の専門外はあまり触れない」

 

とか

 

「遠ざける」「学ばない」

 

という人も、あるかもしれませんが、

 

すぐにはその効果が想定できないことを継続して行うことで

時間の経過と共に知識が逓増していき、後々にコミュニケーションを

広げるための幅広い知見として活きてくる、効いてくるのではないかと

思われるのです。

 

 

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