高井先生から教えて頂いて以来、印象に残り、いつも意識している
言葉に「私心を捨てよ」というものがあります。
このブログの2011年8月5日付記事において、高井先生は
「『私心』とは『私欲』とか『利己主義』という意味にも
理解されるもの
(中略)
人間は社会的動物と言われますが、『私心』があれば社会性を失うと
いうことにもなります」
といわれていますが、間近に接しさせていただき、
まさにこの姿勢を自ら実践されていることを感じます。
とくに人、物、金、知識、情報、信用といった貴重な資源を
手元に留め置き、秘匿、隠匿し(ストックし)、
もって自分の利益のみを図る、という姿勢ではなく、
それらを寸刻も手元に留め置かない、というほどの勢いをもって
(フローで)回されているところに感銘を受けるのです。
そうやって、ある種の勇気と決意を持ってフローの姿勢を貫いていくと、
やがてその流れが巨大な潮流となって、大きな渦巻きとなり、
結果として、手元にとどまるものも大きなものとなっていく、
ということが分かります。
反対に、「私心」や「邪心」によって、さまざまな資源を手元に留めたり、
あるいは、自らのみを利することを考えていると、いつしかせっかくの宝も
朽ち果て、腐敗し、結果として社会性を失う(人から見放される)ということ
にもつながっていくのでしょう。
私自身、高井先生からたくさんの方(おそらくは、のべ数百人を
優に超えるであろう方々)をご紹介いただき、一切の対価を求められることなく、
知識や情報を頂戴してきました。
(申し訳なく、そして有難く、たいへん感謝しております)
もとよりご多忙な身でいらっしゃるがゆえに、
その場で携帯電話でコンタクトをとるように言われたこともあれば、
先方の名刺のコピーをメールやFAXでお送りいただき、連絡を取るように
言われたり、紹介状を送っておいたから連絡するように、といわれたことも
あります。
もちろん、直接に会食の場をセッティングいただいたことも
多々あります。
(会食の場において双方の紹介を終えられた後、我々を残して、
すぐに次の会合に向かわれることもしばしばありましたが、、)
接するすべての人に、しかもおよそ半世紀近くの長きにわたり、
このような姿勢を続けてこられたがゆえに、巨大な渦巻きとなっている、
という現実を目の当たりにするにつけ、
まさに私心、邪心を捨てることによって、
矛盾するようですが、結果として、
さまざまな側面において自らを富ませることにも
つながっていくのであろう、と思われるのです。
私心、邪心を捨て去ることは容易なことではありませんが、
つとめて意識をしていきたいと考えています。