仕事(その5)


 

20120510.JPG

(2012年5月5日(土) 朝7:45 東京都文京区 根津神社にて撮影)

 

 

4月13日(金)付記事より、「仕事」をテーマにした連載を掲載しております。仕事をとおして本当の意味で成長するにはどうすればよいのか、仕事をうまく運ぶコツとは何かなどについてのヒントとなれば幸いです。

 

 

【受身の姿勢を改める】

 

若い皆さんは、「鬼十則」をご存じないかもしれません。

これは、日本を代表する広告代理店 電通の基礎を築き、「広告の鬼」とも呼ばれた4代目社長吉田秀雄氏(1903年~1963年)が社長就任4年目の1951年におこなった訓示を、翌年、「電通鬼十則」として社員に示したものをさしています(電通ホームページ参照)。そのなかに、「仕事とは先手先手と働きかけていくことで、受身でやるものではない」という言葉があります。半世紀以上も経た今の時代に生きるビジネスパーソンこそ、この言葉を肝に銘じる必要があると思います。

 

なぜなら、いまの時代は、企業のグローバル化が進んだ競争社会だからです。日本は「和を以て貴しとなす」の精神・横並びの意識が根付いている国ですが、諸外国は違います。彼らが考えていることは「和」よりも「先手必勝」なのです。こういった考えをもつ相手と競争し、勝ち残っていくためには、「先んじる」ということを常に意識して仕事をしなければなりません。

 

また、農業や工業が産業の中心の時代であったころから、商業・サービスの時代を経て、いまはソフト化時代であるといわれています。ソフト化時代においては、頭を使える人、つまり知識・情報を駆使し、智恵を使える人が高く評価されます。つまり、自分で考えなければ仕事を獲得することができない時代であるのです。いつまでも指示を待っている人、受身な人は、たとえ能力があっても、求められる人材たり得ないということです。

 

私は、「尽くすべきは尽くす」という言葉を、弁護士として仕事をするにあたってモットーとしてまいりました。ありとあらゆる努力をして、最善の問題解決を図る、という意味です。仕事をしていると、場合によっては「この仕事は、もしかしたら努力をしても水泡に帰すかもしれないな」という憶測が生じることもあり、そうなると「無駄」「無意味」と決めつけ、アクションをとらなくなってしまう人もいるでしょう。

しかし、あらゆる努力を惜しまぬ姿勢(受身の姿勢の正反対ともいえるでしょう)、そして努力することをあきらめない気概によって、事態が予想外に好転し、然るべき成果を得られることもあるのです。

 

いまの時代で、一流になりたいのならば、受身の姿勢をあらためて、つねに前倒しでスケジュールを実行し、努力を惜しまず、貪欲に仕事を追い求める精神が必要です。

 

 

(リライト 加藤・宮本)

ご利用案内

内容につきましては、私の雑感等も含まれますので、真実性や正確性を保証するものではない旨ご了解下さい。

→ リンクポリシー・著作権

カレンダー

2012年5月
« 4月   6月 »
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  

最近の投稿

カテゴリー

月別アーカイブ

プロフィール

高井・岡芹法律事務所会長
弁護士 高井伸夫
https://www.law-pro.jp/

Nobuo Takai

バナーを作成