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2013年5月10日(金)午前7:05
東京都渋谷区代々木公園にてツツジを撮影
花言葉:「自制心」「節制」

 

 

2月1日(金)付記事より、花をテーマに様々なことをつづっています。

 

日課としている朝の散歩で目に映るのは、まさに百花繚乱、色とりどりの花々の咲く光景です。花々の咲きほころぶ姿に、心浮き立ちますが、そもそも、花の魅力とはなんでしょうか。

 

1 花の「色」

花について勉強すればするほど、その世界の奥深さに魅了されます。まず、花は、鮮やかな色で人目を引き付けます。それゆえ、花の色彩に魅了された多くの研究者たちにより、人工的に花の色を変える試みが、品種改良や遺伝子組み換え技術等を用いて行われてきました。

 

青いバ002.jpgラは、ギリシャ神話やアラビアンナイトでは、「不在」を象徴し、ロシアのおとぎ話では、魔女に青いバラを贈ると願いをかなえてもらえるとあり、物語や詩のなかで、神秘、秘密、愛、永遠の夢などの象徴として伝えられてきたそうです(後述の「サントリーブルーアプローズ」案内パンフレットより)。

 

青いバラを人工的に作り出すことは、以前は不可能だといわれていたそうですが、他の花から色素を作る酵素のDNAを組み入れる試みで生産が成功し(ただし、元の花と同じ発色は難しいそうです)、2004年にサントリーホールディングス株式会社が青いバラの開発の成功を発表しました。「青色色素が花びらに存在する、世界初の青いバラの誕生」と大きな反響を呼び、2008年に生産販売に必要な認可を取得、2009年から「サントリーブルーローズ アプローズ」(花言葉「夢 かなう」)として発売されています。

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も、早速、一輪購入しました。色は、思っていたよりも青くなく、どちらかというと紫にちかい印象を受けましたが、特筆すべきはその香りです。届いた箱を開けた途端に、豊潤な香りがふわりと漂い、その名前(アプローズは英語で「喝采」の意味)にふさわしい華やかさを感じました。

 

最近では、千葉大学と石原産業株式会社とが共同で、青色系のダリア(2011年)、胡蝶蘭(2012年)の開発に成功しているそうです(2013年2月10日付日本経済新聞)。

 

また、先日、ふと街の花屋を眺めていましたら、見たこともない黒色のバラが売られていました。よくよく観察して見ると、花は赤黒く、葉は青黒く、けれど全体的にはやはり「黒」といっていいバラでした。珍しく思い、店員に、この花の名前を尋ねたところ、「まだ新しい商品で、名前は無い」とのことでした。興味が沸いてインターネットで調べてみると、上述の青いバラ同様、実現は不可能といわれていたそうですが、青バラが成功したことにより、実現可能といわれるようになったそうです。

 

しかし、黒色を出すには、青、赤、黄色の色素が揃わなければならず、現時点では完全にはまだ成功していないということです。現在商品化されている黒バラ(「ブラックバカラ」など)は、黒く見えても、実は濃厚な赤色のバラなのです。しかしながら、花屋で私が見た「まだ名の無い黒バラ」は「ブラックバカラ」に比して、もっとずっと黒く見えるバラでした。このバラには、一体どんな名前がつくことでしょう。昨今の開発技術を鑑みれば、真紅とは異なる、本当のブラックローズが誕生する日もきっとそう遠くないと思います。

 

 

2 姿、佇まい

さて、花は、色はもちろんのこと、複雑な形の花弁などの姿、佇まいで、私たちを楽しませます。種々の花々のかたちの各々の特徴は、実は、植物の生存戦略から来るものであるそうです。

 

たとえば、サトイモ科のカラーは、白くて大きな筒状の花弁(この花弁は、正確には「仏炎苞〔ぶつえんほう〕」と呼ばれるそうです)を持っています。これは、花粉を運ぶ昆虫を内部に長くとどめておくことで、受粉率を高めるための構造といわれているそうです。また、ハチドリなどの鳥類を惹きつける花は、赤やオレンジなどの華やかな色をもつ傾向にあります。チョウやハナバチを媒介とし繁殖する植物は、エンドウやヒマワリのように、大きく目立つ複雑な花をつけます。植物は動くことができませんから、他者(昆虫や動物)の力を借りて花粉や種を輸送してもらうために、彼らを誘惑する様々な美しい姿をもつ花をつけるようになったのだそうです。

 

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2011年11月28日(月)朝6:53 東京都港区芝公園にてカラーを撮影
花言葉『素敵な美しさ』(掲載:2011年12月2日付け記事)

 

また、世の中には食虫植物と呼ばれる、葉や茎などが捕虫器官となって昆虫等をおびき寄せ、捕えて消化吸収する能力をもつ植物があります。しかし、花が虫をおびき寄せるのは、花粉媒介を昆虫などにさせるためであり、花を使って虫を捕える食虫植物は存在しないのだそうです。

 

 『137億年の物語』(クリストファー・ロイド著、文芸春秋)には、このような記述があります。「植物が花を咲かせるようになったのは、古来の植物が試行錯誤の末にたどり着いた『友を持つことに全力を注げ』という教えに従った結果である。草や木は、花のおかげで、ほかの生物を呼び集め、それらに子孫を地球上の隅々にまで運んでもらえるようになった。花バチやガやチョウなどの飛翔昆虫が出現した時期が、花が誕生した時期と重なっているのも、偶然ではないだろう。」

 

 花の美しさは、虫や鳥等に、子孫を地球上の隅々にまで運んでもらうためにあります。動物による花粉媒介は、虫媒花、鳥媒花、コウモリ媒、カタツムリ媒など多岐にわたるそうです。花の美しさのおかげで、世界中の生物がつながるのです。虫や鳥が、花々の種を各地に運び、遠く離れた地で同じ花を咲かせることを思うと、花々、虫、鳥、動物、そしてわたしたち人間の生きとし生けるもの、すべての「いのち」は、宇宙の営みのなかで一体であるのだと実感します。

 

 初初しくつぼみをほころばせた春の木々の花も、すっかり散り去り、いまは、五月晴れの清澄な陽の光が、緑の木々をまぶしく照らします。先9日に、76歳を迎え、人生の残された日々を憂う私に構うことなく、自然、宇宙は、自身の運行を営んでいきます。季節のうつろいを肌で感じるとき、すべてのいのちは、宇宙という大いなるものの借りものにすぎないと、感ぜずにいられません。

 

 次回は花の香りについてお話します。

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