2014年6月15日(日)東京都文京区白山4丁目にてキンシバイを撮影
花言葉:「秘密」「きらめき」
今回も、5月30日付記事より連載しております、私がお世話になっている長生堂 院長 齊藤治道先生によるエッセイ「自然治癒力を生かす『重心七軸調整法』」をご紹介いたします。
齊藤 治道 略歴
1954年 宮城県生まれ。23歳から治療の道に入る。
長生学園で長生医学(整体療法)を学び、関東鍼灸専門学校で鍼灸治療を学ぶ。
厚生労働大臣認定(鍼師、灸師、指圧マッサージ師)の免許にて開業。これまで述べ15万人あまりの相談者を施術。
各種整体、カイロプラクティックやOリングテストをはじめ鍼灸等東洋医学の研究、研鑽の結果「重心七軸調整法」の治療体系を編み出す。
長生堂(東京オフィス、仙台オフィス)院長
健体康心の集い(自己整体法である導引法を指導)主宰
著書 「図説導引法」(非売品)
日本長生医学会会員。日本バイデジタルOリングテスト医学会会員。少林寺拳法五段。
4-1 身体運動系(筋肉、骨格系)の歪みと生命エネルギーの伝達妨害
私は治療を受けにくる方々から様々な症状の相談を受ける。私の問診表(カルテ)は、内科的状況をはじめ、全身の事柄について記入できるように作成してある。何故かというと、身体は本来統合された存在で科別に分けられたシステムで機能していないからである。
本題の生命エネルギーの伝達妨害と、不調症状の関係であるが、身体は脳からの神経(生命)エネルギーが全身へ円滑にくまなく伝達されていて、かつ必要な栄養を摂取し、適切な運動と休養のバランスがうまくとれていれば健康は維持できるのである。しかし重力上「背骨を中心とする体軸や、身体七ヶ所にある重心軸」が狂っていると、脊髄を収めている大黒柱である脊椎が歪み易くなり、脳からのエネルギーが正常な量で伝達されなくなるため、機能低下を起こし結果的に症状を発するのである。
従ってこの症状の本来の意味は、運営本部である先天的知能から身体に軌道修正を促す信号なのである。
この運動系の歪みは、初めは機能的疾患として現れているが、放っておくと徐々に進みついには器質的疾患に及んでしまうのである。
<症例>
一人の患者の多岐にわたる症状(顎が痛い、目の奥の痛み、生理痛がひどい、立ちくらみ、脳貧血、低体温で35℃しかない、低血圧で85から上がらない、朝起きれない、顔色が悪く食欲がない、腰痛、肩こりがひどい、便秘、下痢、冷え性、等々)が一度の施術を受けた後、約1ヶ月で全快。体温は36,3℃、血圧は100まで上がり、人生が一変してしまうような事実がここにある。
2007年東北大学歯学部に招かれ「顎と全身、重心重力の関係」についてのお話しと調整の実技をお見せした。その際、前述の患者さんに許可を頂き、大学の先生方にその方のカルテを公開したところ、「血圧や体温の回復など医学にみてこんなことは奇跡です」と、信じられない表情であった。当方の論理的説明にもかかわらず医学者は頭が固いもので、枝葉末節的ミクロの研究に於いてはすばらしい成果を挙げているようではあるが、もっと柔軟性のあるダイナミックな発想の転換が必要と思われてならない。
4-2 自然治癒能力の補足
生き物は自らを治す力を持っている。簡単な切り傷や軽度の火傷或いは風邪等は、無理せず養生すれば勝手に治ってしまうことは我々は知っている。ところがある程度以上ひどい怪我や病気は、人工的な治療を施さないといけないことは医学的常識でありここで説明するまでもない。現代医学から生命エネルギーや自然治癒力が妨害されるという概念はあまり見当たらない。
細分化されたミクロの研究も重要であることは理解できるのであるが、大地に立つマクロの基礎的構造の正体、歪体をしっかり研究し、完全設計された人体に、本来備わっている先天的知能から発する自然治癒(良能)作用を、十全に発揮させるための方法を基礎にするならば、かなりの疾病は自ら治癒に導かれ、予防も可能となるのである。従って身体の歪みを正さずに部分的治療に終始することは、底の抜けた器で水を汲むのに等しい。
私の施術のための診断法と調整法の目的は、各人に内在する叡智である「先天的知能」と、その発動の結果現れる「自然治癒能力」の存在の証明と、その啓発である。従って施術行為は、症状という結果にのみとらわれた対症療法ではない。
施術から次の施術までは必ず10日から2週間ほど間隔を置くのが常である。その意味は神経(生命)エネルギーの伝達妨害を正したならば、身体は自然治癒作用によって可能な限りよい状態に適応しようと動き始めるのである。そのエネルギー伝達がしっかり展開されている限り、余分な人為的施術は加えない方が良いからである。
(長生堂 院長 齊藤治道)
次回は、先天的知能(生まれながらに内在する叡智)の役割等についてお話いただきます。