2015年3月6日のアーカイブ

第1回 A社自力再建の指針に関する助言


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2015年2月25日(水)8:25 東京都港区麻布十番1丁目にて
ヒメキンギョソウを撮影
花言葉:私の恋を知って下さい 

 

 

今回から数回に分けて、私が過去に顧問弁護士を務めたある会社の経営危機打開のため、私が社長宛てに提出した再建建白書「A社自力再建の指針に関する助言」を、掲載します。

当時、私が顧問弁護士をしていたA社は、明日をもわからぬ経営危機に陥りました。原因は、事業環境の悪化もありますが、社内体制・人心の緩みとそれに起因する顧客の離反にあると私は判断しました。

そこで私は、社長宛てに再建建白書「A社自力再建の指針に関する助言」を提出したのです。

クライアントから事案解決の依頼を受けてただそれをこなすだけでは、飛び込み相談を相手とする弁護士と変わりありません。

顧問弁護士たるもの、必要ならば、ここまで顧問先の心臓部に入り込んで意見を言えるだけの自信と見識を持たねばならないこと、そしてその為には、できる限り顧問先を訪問して現場の空気を吸い、雰囲気を肌で感じ、その実態を知る努力(人脈・情報網の形成も含め)が必要であることと思います。現実としては理想通りいかなくても、日頃から心がけることが重要でしょう。

実業を学ぶ機会が少ない弁護士ではあっても、企業経営にはこれほど多岐にわたる課題があり、弁護士も、法律の専門家であるだけでなく、ひと通りの経営に係る判断力を備えるべきと思います。

2014月1日17日(金)より、「弁護士の営業」をテーマにブログ記事を連載してきましたが、本助言には、顧問契約に基づいて企業側に立つ弁護士としての、私の考え方が投影されています。「弁護士の営業」ブログ記事と合わせて、お読みいただければと思います。

 

 

 

 

はじめに(A社自力再建の指針に関する助言)

 

A株式会社は、時間が限られていることをはじめとする諸条件のもとにおいて、自力再建(年1割の配当を継続的に果し得る企業体質を再構築する)を図るべく、現在その実効ある再建策を必死に模索している。

 

企業は人・物・金といった要素によって構成されるが、究極において「企業は人なり」と言われるように、A社においてもその生死の去就を決するものは人にほかならない。そして、人の人たる所以は心にある。平時においてさえ欠くことのできない人の効率的な管理を、破綻に瀕した今この時に当ってなおのこと強化しなければならない事態に立ち至っている。

 

勝ち戦さの過程での人心の掌握ではない。敗け戦さ、失意の中での人心の掌握である。難しい課題ではある。しかし、これに勝利しないかぎりA社に明日はない。今までにも数多くの企業が破綻に直面し、その存亡をかけてそれぞれの死力を尽し、その内のいくつかはめでたく再建に成功し、且つその後も隆盛発展を遂げている。その成功の要諦はいずれも再建の過程で社員一同が働き甲斐、生き甲斐を体感して、より気持よく日々の業務に当たることができるように創意工夫し、企業経営を改革していったことにある。

 

A社もこれらの成功例に加わらなければならない。そうでなければ滅亡あるのみである。A社を今日の現状から立ち直らせ、企業としての健全さを取り戻すにはどうしたらよいか。自力再建の課題を果す上で必要不可欠とする労働力の効率的な活用と、労働能率の向上・強化を、タイミングを逸することなく実現するにはどうしたらよいか、これらのテーマにつきマネジメントの視点から改革事項をA社経営陣に直言せんとするものである。

 

直面する事態及び事柄の性質上、歯に衣着せず述べさせていただいた。筆の赴くところ、御無礼、見当違いな段があれば、何卒A社の再起を希求せんとする真意をお汲み取りいただきご海容願いたい。

 

尚、今回は時間的都合もあって、基本的なものに限って述べさせていただいた。

 

続く

 

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