2016年2月5日のアーカイブ

 

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右から
2016年2月1日(月)7:46 芝公園にて椿を撮影 花言葉:「控えめな美、慎み深い」
2016年1月24日(日)8:13 千代田区三番町にてカルーナを撮影 花言葉:「連理の枝、自立」
2016年1月24日(日)7:12 港区永坂上遊び場にて梅を撮影 花言葉:「高潔、忍耐」

 

1月26日の朝、北の丸公園に散歩に行ったところ、地面一面に霜がびっしり生えていて、歩くたびに霜が崩れる音がしました。霜自体はもっと前からできていたと思いますが、2、3日前の寒波の影響で増えたのでしょう。まさに冬本番を感じさせる激しい霜でした。

 

 

2004年9月から2005年9月にかけて、上海のフリーペーパー「コンシェルジュ上海」に小生が連載として書いたものです。10年の年月が経ちましたが、原文通り転載しました。当時としては斬新な内容であったかと思いますが、多くが今でも通用する要諦であると考えております。

例をあげれば、日本企業は中国企業との取引において、全部疑うか、完全に信じてしまうかと二者択一に偏ることが多く、あいかわらず、「中国人は信用できない」とぼやく企業があとを絶ちません。過度に疑うことなく、また、過度に信じることなく、冷静な対応が健全な取引が継続する鍵となることは今も昔も同様です。

また、中国では個人主義も強まることすらあれど、集団主義的な要素は殆ど見受けられません。10年前と比べ、中国の台頭が顕著になった今、巨大市場を有する中国と、冷静かつフェアに付き合っていくために本稿が何らかの参考になれば幸いです。


『日本人と中国人 第3回』


■ 中国の法律に対する観念に対して、高井伸夫氏が弁護士の立場から言及する。法治主義国家体制が整いつつある中国において、従来の交渉の仕方で油断をしていると思わぬ落とし穴があることを、事例をもとに解説している。日系企業が中国で成功するためにはどうするべきなのか。

 

「中国は人治主義の国である」と盛んに言われている。これは決して誤った観念ではないが、頭ごなしに人治主義国家とのみ決めつけ、法治主義国家体制の整備に邁進している中国の実情を意識せず蔑ろにすると、我々はとんでもない大怪我をする羽目になる。

 

法治化する中国

中国は個人主義の国であり、その結果、家族主義、地方保護主義、人治主義へと展開している。しかし経済発展につれて社会的な格差の問題、利害の対立等が発生し葛藤が激化する。そこで、当然中国社会においても『秩序付け』が必要となり、その結果、人治主義の中国も次第に法治主義の色彩を取り入れざるを得なくなってきている。

 

中国には現在約12万人の弁護士がいると言われているが、毎年、国家司法試験により約2万人前後の新人弁護士が誕生している。そして中国の弁護士は日本人弁護士に比べ、概ね豊かな生活をしているように見受けられる。つまり、中国国内においてそれだけ法律に対する需要・ニーズがあるということであり、ここにも法治主義化しつつある現実を見て取れる。

 

日本企業が中国へ進出する際には、さまざまな障害にぶつかるが、中国の法律・規則・条例を遵守する姿勢なくして日本企業は存続することはできないという現実をまず知るべきである。中国政府担当者に賄賂を渡すなどして懇意な関係になり、法が要求する条件を満たさない企業を設立する例などを仄聞するが、その担当者が異動あるいは退職した途端、当該違法行為の摘発がなされ、多額の罰金を請求され、ひいては営業許可証取消処分を課せられてしまう。つまり、賄賂を渡して許可を得るということは、中国政府に取りつぶされる理由を与えているということになる。賄賂は『諸刃の剣』であることを十二分に認識しなければならない。このような、法の要件を満たさない違法行為の摘発事例は中国のWTO加盟によりますます加速されている。言い換えれば、人脈、あるいは袖の下のみを頼りにして、企業活動を展開することはもはやできない時代となってきているということである。

 

法規遵守が最適な対処

さて、アメリカ人も中国人と同様に個人主義の民族であるが、アメリカでは、民事上の不法行為に対して厳しい賠償責任が課せられることがある。不法行為の悪性が強い場合には制裁的意味の損害賠償を加算する『懲罰的損害賠償』が認められており、そうなると実損害の何倍もの賠償責任を負わされるという。また、刑事責任では終身刑というような生やさしいものではなく、250年、300年間もの懲役が科せられる。個人主義が強ければ強いほど、社会の秩序付けのために懲罰を厳しくせざるを得ないという現実があることを我々は忘れてはならない。中国においても刑罰は極めて厳しく、死刑を執行された者の数は年間3000人にのぼると言われているが、日本の実情が数人にすぎないことと対比すれば歴然としている。

 

今後日本企業は、活発に発展を続ける中国国内市場に活路を求めていかなければならないが、日本企業の中国市場への進出度が強くなればなるほど、バッシングは一層強まることであろう。日本製品の品質の良さ、品位の高さは世界的に評価されており、結局これは中国人・中国社会にも受け入れられていくが、一方ではそれを良しとしない勢力も生まれ、感情的な展開をみることにもなろう。

 

日本・日本企業バッシング、日本製品ボイコットは、アジアにおける国家覇権争いおよびこれまでの日中間の歴史に起因する独特の要素であるが、日系企業は「自らが背負っている宿命」としてそれらに適切に対処していかなければならない。そこに言う適切な対処のうち最も重要なことが『中国の法規を遵守する』ということなのである。我々日本人は、中国社会が成熟した法治主義国家に向けて1日1日成長している現実を肝に銘じ、身を慎んで法律・法規を守る企業活動、良心的経営を行なわなければならないのである。

 

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