<イッピン> シェ・オリビエ
私の事務所から歩いて数分のところに、趣のある佇まいのフランス料理店がある。
名前は「シェ・オリビエ」。
ミシュランガイドで一つ星を獲得した、知る人ぞ知るフランス料理の名店である。
ふとしたことで訪れ、気に入り、以来知人をお招きする食事会などで利用している。
シェフのオリビエ・オドス氏は、パリの「ラ・トゥール・ダルジャン」(在籍当時2ツ星)でセカンド・シェフを務め、2000年に「ル・コルドン・ブルー」の料理教授として来日。2009年にシェ・オリビエをオープンされたそうだ。
シェ・オリビエの店内はさほど広くはないが明るく、テーブルセットが綺麗にされていて、いつ来ても気持ちのいい空間だ。
肝心の料理はというと、オリビエ氏の発想の豊かさが窺われるような独創的なもので、新しいけれど、確かに美味しい。
そしてまた、美しい食器に色彩豊かに、大胆なレイアウトで盛り付けられていて、目にも楽しいのだ。
半熟たまご、ハーブのソース、きのこのクリーム煮ベルモット酒の香り
アイナメのボワレ、カラマンシー風味のエリンギ、スモークグリーンソース
ホワイトチョコレートの殻に入ったティラミス、温かいコーヒーのソース
私は、このお店で料理研究家の大森由紀子さんとディナーをご一緒させていただいたことがあるが、やはりプロの方から見ても、シェ・オリビエの料理は一級品であるようで、大森さんも舌鼓を打っていた。
職場の近くにこんな素敵なお店があるということは、ちょっとした幸せを私に感じさせてくれる。
シェ・オリビエはイッピンを味わえる名店である。