2018年1月25日、愛知県安城市にある、ニチバン株式会社の先端技術棟の竣工式が行われ、出席いたしました。神事が滞りなく終わり同社名誉会長 小林幸雄様と小生がご挨拶をいたしました。

 

以下当日式典に出席された皆様へお配りした小生からご挨拶文を転記させていただきます。

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式典でご挨拶する高井

ニチバン「先端技術棟」竣工にあたって、ひとことお祝い申し上げます。

「先端技術棟」の竣工、まことにおめでとうございます。

1967年(昭和42年)1月に稼働した安城工場は、「ニチバン」の主力商品のひとつであるセロテープ®等の製造を担ってきたとのことですが、その安城工場が、今日(こんにち)、操業51年目に新たな歴史を刻み始めている現場にお招きいただき、感無量でございます。

安城工場も、まさに「ニチバン」と苦楽をともにしてきた生き証人であると思います。 

 

私は、長年にわたり、ニチバンの法律顧問を務めさせていただいてきております。この間、もっとも強く記憶に残っておりますのは、倒産の危機に瀕したニチバンの再建に1976年(昭和51年)より手腕を大いにふるわれた小林幸雄会長(当時)を支え、関係者の皆さんとともに、組合との紛争の解決に全力をあげたことです。

会社再建のために労使協調を願いつつ諸施策を実行された小林会長のもと、裁判では負けに負けましたが、1979年(昭和54年)6月7日の東京地方裁判所・渡邊壯裁判長による決定は特に印象深く、裁判官が会社の経営方針に理解を示したものでした。裁判で30回以上の反対尋問をおこなった佐藤組合委員長とのやり取りも真摯なもので、これらはのちの会社再建を予見させるものでした。

 

労使問題で一時は苦境に立ったニチバンの見事な再建は、経営陣のリーダーシップのもと志ある社員の皆さんが一丸となり、堅実経営に徹してきたからこそであると思います。

そして、今般は社会の流れをとらえてメディカル事業生産拠点を再編され、安城事業所に、医薬品専門工場と研究所を新設されるという新たなステージを迎えられています。ここに、みなさんの長年の努力の結晶として安城事業所が更なる飛躍を遂げる基盤ができたのです。

思えば、ニチバンでもっとも論理的な方々が集まっているのは安城事業所でしょう。安城事業所の「先端技術棟」が次の時代への飛躍を確実にするにために、「地域の大学」、たとえば豊橋技術科学大学などと提携し、あるいは本日「ご来臨のお取引先・金融機関」とも、より強固な提携をして地盤を固め、「イノベーション」を図って新製品の開発と生産の拠点になることを期待します。

 

すでに私たちの社会で大きな存在感を示しはじめたAIですが、2030年には、人間のように自律的に考えて意思決定をする「汎用AI」が実現し、2045年には、現在の平均的労働者のほとんどが代替可能になるそうです。そして、厳しい予測によれば、残るのは1割ほどの、「クリエイティブ」「マネジメント」「ホスピタリティ」の3分野に携わる人々であるという説さえあるといいます。

ニチバン、という堅実で先見性のある企業と従業員の皆さんが、AIと共存共栄して成長を続けるべく、安城事業所の現在の200人ほどの従業員数が、医薬品専門工場および研究所の誕生に伴い、300人体制となり、大きな人的資源を得るにふさわしい「新製品開発」に邁進していただきたいというのが、私からの率直なお願いです。

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式典を途中退席いたしました後は、株式会社ファッズの本社を訪問いたしました。

同社は三河を中心に「新時代」「備長扇屋」の2つのブランドを主軸に、大型飲食店のロードサイド(注:幹線道路など通行量の多い道路の沿線)を中心とした店舗展開をしている飲食店です。同社代表取締役社長の佐野直史様に本社をご案内いただきました。佐野様がオフィスに戻られると、社員の皆様がごく自然に大きな声で「お疲れ様」「ご苦労様」といった挨拶をされました。社長をはじめ社員の皆さんが、元気いっぱいお仕事をしておられ、活気にあふれたオフィスでした。

佐野様と高井

(写真左は佐野直史様、右が高井)

その後は、株式会社エイチ・アイ・エスが経営を引き継いだ、蒲郡にあるラグーナテンボスにお邪魔いたしました。

小生は、昨年(2017年)5月23日にハウステンボスを訪問しておりますが、(詳細は、こちらをご参照ください「ハウステンボス訪問記」)ラグーナテンボスは、ハウステンボスと同様、「変なホテル」も併設され、さながら姉妹施設のようでした。ラグーナテンボスへの来場者数は、現在年間85万人だそうです。四期連続黒字で、皆様大変張り切ってお仕事をしておられ、 入場者100万人を目指しておられるとのことでございます。ホテルに温泉など、豪華な施設もあり、敷地の大きさから、年間来場者数が200万人~300万人程度でも十分受け入れ可能と感じました。ラグーナテンボスがある蒲郡市の人口は約8万人(注:2015年)だそうですが、隣の岡崎市は約38万人(注:2015年)とお聞きしました。テーマパークが発展するか否かは、一企業のみならず、行政の責任者による話題作りが重要です。小生は、名古屋市の出身で、少年時代には、蒲郡に海水浴に行った思い出もあるため、行政と企業が一体となって蒲郡が再生されることを願わずにはいられません。

変なホテルにて

(ラグーナテンボスの変なホテルにて撮影)

 

見学後は、株式会社ラグーナテンボス 執行役員 管理本部長 倉田恵太様、総務部付きグループリーダー 三浦和博様はじめ管理職の皆様に豊橋駅まで送りいただきました。

 

温泉地は活況ですかと尋ねると、三谷温泉はとても元気ですとのお返事がありましたから、蒲郡市は、まだまだ発展の余地があるかと思います。

 

そんなことで、1月25日は、珍しく会社を3社訪問いたしました。

 

以上

 

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