2018年4月のアーカイブ

第4回 2009年9月6日 1500名イベント

 

 

こんにちは、株式会社新規開拓 朝倉千恵子です。

 

今から9年前の2009年9月6日(日)、

グランドプリンスホテル赤坂(旧 赤坂プリンスホテル)にて、

「日本を元気にする!」と題した1500人規模のイベントを開催しました。

 

過去最大規模のイベントに、高井先生にはゲスト講師としてご登壇いただきました。

今日はその時のことを皆さまにご紹介させていただきます。

 

【「日本を元気にしよう!」~丑年の4名が熱く伝える!~】

 

きっかけは2008の12月…、

 

そうです。

まさにリーマンショックのタイミング。

 

それ以来、景気がドンドン悪化していき、

あっちこっちで、ため息ばかり…

株価は下がり景気は低迷…

 

ものが売れない、仕事が無い…

 

社会全体がどんよりと暗くなっていくのが

手に取るように分かりました。

(このまま嘆いてばかりいても何も始まらない。

 

ため息をついても豊かにはならない。

何かことを起こそう!!)

 

そんなことを悶々と考えていたある日、

「日本を元気にする手づくりイベントを開催しよう!」

とパッと思いついたのです。

 

日本を元気にする!!

100年に一度の大チャンスを生かす!!

日本を元気にするのは他でもない私達!!

やるか!やるか!!やるか!!!の精神だ!!

 

社会全体が暗い雰囲気に覆われている今だからこそ、

前向きなエネルギーが絶対に必要だ!と強く感じたのです。

 

早速イベント責任者と共に高井先生との面談に伺いました。

 

「高井先生、日本を元気にするイベントを行います。

是非ゲスト講師としてご参加いただけますか?」

 

実は当時、高井先生は体調を崩されており、

ご登壇の依頼をしていたものの、大丈夫だろうか、、、

と心配していたのですが、

 

二つ返事でOK!!

 

「で、何人集めるの?」

という高井先生からの問いに、

 

「3000人です!」

と私は胸を張って答えました。

 

ところが、

「無理無理!せいぜい200人か300人…それも難しい…」

と言われてしまいました。

 

「いえ、やるんです。

高井先生のお話を数多くの経営者や管理者、

そして前向きな方々に聞いて欲しいんです。」

 

無理・無理・無理じゃない!!

やるか!やるか!やるか!です…」

 

正直に言うと、半ば意地になっているところもあったのですが、

こうして、とにかく「前向きにやる!」の一点突破で、

イベントの開催が決定しました。

 

それからはスタッフが必死に会場を探しました。

 

色々問い合わせては、会場見学を繰り返していましたが、

ここで問題が発生しました。

 

3000人が入る会場が見つからないのです。

 

良いと思った会場には既に予定が入っており、

かといって日程変更をすれば会場は押さえられるかもしれないが

講師の予定が合わなくなってしまいます。

 

やっとの思いで探せたのが、

グランドプリンスホテル赤坂(旧赤坂プリンスホテル)でした。

 

実はここは最大で2000人までしか入れず、

3000人としていた当初の目標よりは会場が小さくなってしまいましたが、

「一人でも多くの人に、熱いエネルギーの共有をして欲しい。」

 

その想いを成し遂げるために精一杯の会場でした。

 

会場の次は、

誰にゲスト講師をお願いするかを考えました。

 

この時、我ながら、

ものすごく良いアイデアが浮かんだのです。

 

そうだ!高井先生は丑(うし)年

来年(※2009年)は丑(うし)年

 

同じやるなら丑年のゲストを探そう!!と閃いたのです。

 

そしてお一人、

素敵なゲストが頭に浮かびました。

 

『No.1理論』の西田文郎先生です。

 

「電話ではダメだ直接、熱い思いを伝えたい!!!」

と居ても立っても居られず、スタッフと一緒に静岡県島田市の

西田先生のオフィスを訪ねました。

 

西田先生も日程を確認して下さり、即断即決でご快諾くださいました。

 

そのとき、もう一人の講師をどなたに頼もうか

まだ考えているところだと打ち明けたところ、

 

西田先生から、

「朝倉さんは大嶋さんを知ってる?」

と、居酒屋てっぺんの大嶋啓介さんのお名前が出てきました。

 

「お名前はよくお聞きしますが、まだお会いしたことはありません…」

とお伝えしたところ、

 

「大嶋君がいいんじゃないかな??」と

西田先生が、その場で大嶋さんに電話をかけてくださいました。

 

(大嶋さんは丑年か??)

と一瞬心配が…

 

日程を確認し、さりげなく生年月日を伺ったところ、

昭和49年の1月生まれ寅年。

いや、節分前なので、よし丑だ!!(勝手にこじつけ。)

 

(実は私も寅年の1月生まれなのですが、子どものころからずっと

「あんたは丑年やでえ…寅年言うたらあかんでえ…」

と祖母に言われていました。)

 

やったあ!!

やっぱり私達はツイてる!!!

 

これで丑年4名が揃った。

これで『ウッシッシーの会』が出来る!!

 

すごいメンバーのすごい会になる!!

大変な事がおこる!

と、興奮する気持ちが抑えきれませんでした。

 

そこから、全社員一丸となって、企画準備に入りました。

 

その中で、イベントの開催に向けて、

高井先生の他、ご登壇いただく講師の皆さんに、

メッセージをいただきリレーメルマガを配信しました。

 

高井先生は2番手でメルマガに登場くださいました。

 

その時の高井先生からのメッセージをご紹介いたします。

 

-----------------------------------------------

 

日本は、今の不況に始まったことではなく、

21世紀に入った頃から賃金ダウンの時代となり、

社会全体に貧困化がじわりと拡大してきている。

 

しかも人口減少に歯止めがかからず、

市場規模も縮小するばかりである。

 

そうした先細りの現実を突きつけられた中にあってもなお、

日本の将来に希望を持つにはどうすればよいのだろうか。

 

私は、P.F.ドラッカーの次のような言葉の中に、

未来への一筋の光明を見出すものである。

 

即ち、「今後、『教育ある人』とは、

勉強し続けなければならないことを

自覚している人間のことだということになる」

 

「すべての事業は現在の資源を未来の可能性に投資する。

あらゆる事業のもくろみは、暗闇の中への飛躍であり、

勇気と信念を必要とする行為である」

 

日本では国家のみならず企業も働く者も、

貧しくとも世界に尊敬される存在であることを目指し、

矜持を保って努力を続けるしかない。

 

組織も個人も、自らの能力を高めて

ハイ・パフォーマーになるための勉強を継続することで初めて、

暗闇を恐れずに飛躍できる勇気と信念を獲得できるのである。

 

日本を元気にするのは、皆さん一人ひとりの力に

かかっていることを今回改めてお話ししたいと思っている。

 

-----------------------------------------------

 

この「日本を元気にするイベント」のことはとても鮮明に覚えています。

 

高井先生に、無理無理!と言われたことも、

企画を進めながら1500名の集客に全社員一丸となって必死に取り組んだことも…

 

おかげさまで1500名の皆さんにご参加いただき、

中には全社員で社員研修としてバスをチャーターしてお越しくださった

会社の皆さんもいらっしゃいました。

 

「経営者は汗をかけ!」という高井先生の講演を、

多くの経営トップの方々に聴いていただくことができました。

 

日本は不況で暗いニュースが多い年…

 

私たちにとっては、これまでで最も大規模なイベントを成功させることができた、

とても思い出に残る年となったのでした。

 

そして、「そんなの無理、無理!」

と、再び高井先生から言われる出来事がその数年後に・・・

 

(つづく)

 

株式会社新規開拓
代表取締役社長 朝倉千恵子

  • 今、話題のテーマについて各界で活躍している方々と対談をする一問一答形式のブログの第34回目です。
  • 第34回目は、自由民主党参議院議員三宅伸吾様です。

 


 

■ ■ ■ ■ 時流を探る~高井伸夫の一問一答 (第34回)■ ■ ■ 
自由民主党  参議院議員
三宅 伸吾 様
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


[三宅伸吾様 プロフィール]三宅伸吾様

昭和36年、香川県さぬき市末出身。高松高校、早稲田大学政治経済学部政治学科卒業後、日本経済新聞社に入社。米コロンビア大学留学。東京大学・大学院法学政治学研究科修了。企業・官庁・政治取材を経て、平成15年、同社政治部編集委員(平成24年8月退社時は証券部兼政治部、法務報道部)。
平成24年8月、公募で選ばれ、自由民主党香川県参議院選挙区第2支部長就任。翌年25年7月の第23回参議院議員通常選挙にて香川県選挙区より初当選。

HP⇒ http://www.miyakeshingo.net/index.php

 

【お役職】

  • 参議院:外交防衛委員長、政府開発援助等に関する特別委員会委員
  • 自民党:政務調査会外交部会副部会長、知的財産戦略調査会事務局次長

【著作】

  • 『Googleの脳みそー変革者たちの思考回路』(日本経済新聞出版社・2011年)
  • 『市場と法ーいま何が起きているのか』(日経BP社・2007年)
  • 『乗っ取り屋と用心棒ーM&Aルールをめぐる攻防』(日本経済新聞出版社・2005年)
  • 『知財戦争』(新潮新書・2004年)
  • 『弁護士カルテル』(信山社出版・1995年)など多数

 

 

[今回のインタビュアーは以下の通りです]

  • コンパッソ税理士法人 公認会計士・代表社員 内川清雄様
  • 高井伸夫

 


高井

ジャーナリストから政治家になって、三宅先生の政治家としての実績は何でしょうか。3つ挙げてください。

 

三宅様

まず、法人実効税率の引き下げです。実効税率が平成28年度改正でようやく30%を切り、29.97%になりました。ジャーナリスト時代から、我が国の経済復活のためには税率引き下げが欠かせないと考えており、当選直後から、実現に向けて動きました。

まず、自民党議員約10人の勉強会を作り、徹底的に議論を重ねました。このメンバーを中核にさらに賛同者を募り、最終的に「次世代の税制を考える会」は自民党議員約90人の賛同を得て、政策提言をとりまとめ、関係閣僚らに提言内容の実現を申し入れました。税率引き下げという大きな方向性では政府も一致しておりましたが、私たちの活動が引き下げへの一助になったことを喜んでいます。

 

高井

1つは法人税ですね。実績の2つ目は何でしょうか。

 

三宅様

外国人技能実習制度など外国人労働問題にも時間を割きました。実習制度は国際貢献が狙いであり、副次的効果として日本の労働力不足の課題解決にも役立つ側面があります。

実習制度は日本の進んだ製造やサービスのノウハウなどを来日した外国人に学んでもらい、帰国した後、そのノウハウを母国の経済発展に役立ててもらおうというものです。結果として、我が国の労働力確保にもつながります。

2017年秋に制度が大幅に見直され、在留期間がこれまでの最大3年から5年まで延長されたほか、対象職種に介護が追加されました。肌の触れ合う対人サービス分野で技能実習の対象になったのは介護が第一号です。一方で、人権侵害を防止するために罰則規定や許可制など規制強化策も導入されました。

仕組みが少し一般の方には分かりづらいのですが、建設と造船分野ではひと足早く、3年間の技能実習を終えた後、これとは異なる「特定活動」という在留資格で、日本で一定期間、働けるようになりました。

実習制度などについては個人的にかねて研究を重ね、勉強会や講演会も実施してきました。経済外交であるとともに労働・産業政策であり、これまでの制度改正への一助になれたと思っています。

現時点では、これら制度を適切に運用し、状況を見極めながら段階的に拡充・発展させるべきだと考えています。例えば将来は、当然かなりの条件は付けますが、最大10年間くらいは日本で研修等を兼ねながら働けるように制度改正をすべきだと思っています。現役でバリバリ働けるときに日本のノウハウをもっとたくさん学んでいただいて、帰国後に対象職種の管理職などとして、母国の発展に貢献してもらうというイメージです。

 

高井

法人税、外国人労働、3つ目は何ですか。

 

三宅様

足元で一番力を入れたのは著作権法の改正です。

 

高井

著作権法の何を改正するのですか。

 

三宅様

インターネット関連分野に加え、近年、人工知能(AI)、ロボット分野などでも技術革新が急ピッチで進んでいます。新技術を生かし、ワクワクするような商品、サービスの誕生が見込まれます。これらのなかには他人の著作物を利用する場合があり、著作権者の利益を不当に損なわないケースでは著作物の無断複製を認めたほうが社会のためになるため、そのように著作権法を改正すべきです。

他人が権利を持つ著作物は原則、それを商業利用等のために複製する場合には、著作権者の事前了承を取らなければなりません。例外的に事前許諾がいらないケースについて著作権法は限定的に列挙しています。例えば個人で楽しむために本を複製するとか、報道のためとかが限定列挙されており、このような場合には無許諾複製行為を例外として認めています。

しかし、限定列挙方式では、想定していなかったような技術革新が起きた際、法改正が間に合わず、日本で他人の著作物を利用した新サービスが展開しづらくなっています。

一番、分かりやすい例がインターネットの検索サービスです。これを提供するためには、他人の著作物をかき集めてデータベースにしておく必要があります。データベースを作ろうとすると、他人の著作物を複製するわけですから、事前許諾が要ります。

日本の著作権法はインターネットの検索サービスを合法にするような規定が実はつい最近までなかったのです。2010年になって初めて例外的に無許諾複製を合法化する、という追加条文が施行されました。時すでに遅く、我が国の著作権法が改正された時点では米社の検索サービスがほぼ世界の検索市場を牛耳っていました。

このように情報技術の進展に応じ、無許諾複製を認めた方がもっと社会生活が良くなるというサービスが数多く生まれています。無許諾複製を認めた方が、社会のためになるのだけれども、現在の著作権法は限定列挙方式をとっていますので、法改正するのに数年かかってしまうと、日本が法律を変えたときには既に周回遅れ、海外勢にサービス市場で負けてしまっているという状況になりがちです。

現状を打開するには、著作権者の経済的利益を不当に害さない場合には、公共の利益に合致するようなサービスにおいては無許諾複製も構わないという包括条項を置くべきです。日本経済新聞社の編集委員時代から、このように確信しておりました。

米国法では包括規定のことをフェアユース規定と呼んでおります。日本法でも、この公正利用という概念を入れるべきですが、著作権法を所管する文化庁は今なお消極的です。

 

高井

フェアユース(注:公正利用という概念)に対して日本はなぜ消極的なのですか。

 

三宅様

理由は2つあります。1つは権利者団体には著作権至上主義が根強くあります。著作権は神聖にして犯すべからず、というようなお考えを持っている方がいて、著作権を縮減するような改正にはまず反対をします。

そして、もう一つの理由は事前規制が好きな官僚が多いからでしょう。公正な利用、公共の福祉に資するような著作物の複製であって、著作権者の利益を不当に害しないものは無断複製OKですよという条文、包括条項を入れると、最後は裁判官がこの無断複製行為がフェアユースか否かという判断をすることになります。これは、文化庁の外の方がルール確定の権限を持つこととなります。

思うに、ルール決定は「政府の権限」という風にお役人の方は考えているのではないでしょうか。事前規制から事後規制へという時代の流れを理解されていない、理解していても、権限を離したくないのでしょう。

文化・伝統・歴史、古文書を守ることが文化庁のお仕事だった訳ですから、それはそれで極めて大事です。しかし、繰り返しになりますが、イノベーション、技術革新のスピードに負けないようなテンポで著作物関連の新しいサービスを日本で普及させ、先行した日本の企業が世界に冠たるIT企業になるという、そういう意味での経済成長を進めるためには、文化庁のこれまでの発想、やり方では限界です。同志の議員を募って、いい意味の徒党を組んで頑張っています。

(追記 三宅伸吾議員の活動の詳細は「国政報告」に記載されています。ダウンロードは→ http://www.miyakeshingo.net/news/

 

高井

三宅様が政治家になって一番苦労しているのは何ですか。

 

三宅様

時間です。国会議員としての職務、地元香川の有権者とのふれあい、家族との時間、3つ大きな要素がありますが、足りません。また、政治活動には費用がかかります。資産家ではない、二世・三世議員でもない、脱サラ組みには、活動費の工面にも苦労と時間がかかります。

 

高井

話は変わりますが、国民に是非、知ってもらいたいことはありますか。

 

三宅様

悩んで、決断する、これがそもそも政治家の職務ですが、あえて申し上げます。

多くの要望をいただきます。要望される方は、自分が熱望していることが最優先課題であると確信を持っておられます。当然のことだと思います。

一方、財政状況が苦しい中で、国の舵取りをしているので、最後の最後は優先順位を付け、取り組まざるを得ません。

要望と、その実現に必要な、しかし足りない予算。この狭間で多くの善良な官僚、政治家は悩んでいるということをご理解をいただきたい。要望を全て受け止めても、あなたの要望の優先順位は低いですよ、とはなかなか政治家は言えません。そういう中で政治家は日々悩んでいるということを、頭の片隅に置いておいていただきたいと思います。

また、いろいろな考えがありますけれども、憲法を改正すべきです。住んでいる一定の地理的範囲の中で、同じ文化・歴史を共有している人が、自分のところはこうやって運営するよという仕組み、それが憲法です。そうした憲法を自分の手で作らないと、そもそも国家として良くないと思います。少なくとも憲法9条は変えないと、おかしい。

国防軍と言おうと自衛隊と言おうと、「国の平和と安全を維持しその存立を全うするために必要な自衛のための組織」といっても実質は変わりません。個人、家族の集合体である国民や国を守るため、生命を賭す覚悟で自衛官になられている方が、一部の学者の学説によると憲法違反の組織に属しているとのそしりを受けるような憲法はどう考えてもおかしいと思います。そういう批判ができないような憲法改正を最低限すべきです。

現行憲法を読むと、自衛隊が憲法違反だというような読み方もできます。そういう学説が成り立たない書きぶりに改正しなければなりません。衆参それぞれで3分の2以上を加憲、改憲論者が占めていると言われております。国民投票に向け、国会は憲法改正の発議を速やかにすべきです。

 

高井

一番目は政治家と国民との関係、それから二番目は憲法改正。他に伝えたいことはありますか。

 

三宅様

稼がないとサービスは提供できません。サービスを求める声は山のように来ますが、もっとみんなで稼げるような環境づくりに向けた政策の重要性を声を大にして言っていただきたいと思います。

稼ぐ力をつけるためには当然、制度改正も必要です。不要・過剰な規制を、撤廃・緩和するという環境整備に加えて一番大事なのは人材です。グローバルな舞台で戦える人材、地域経済に貢献する人材が豊富にいないと、稼ぐ力はつきません。

そうした人材をどうやって育てていくか。個々人のキャリアパスの追求に対し、会社などの組織が最大限配慮すべきだというのは、至極、妥当な考えだと思います。諏訪康雄先生、高井先生らがかねて提唱されておられる「キャリア権」の確立は強く賛同支持します。

ただ、いわゆる「キャリア権」の度合いをどこまで認めるかという問題は、結果的に採用を制限している厳しい解雇規制の緩和と、セットにしないと整合性がとれないように思います。解雇規制は厳しいままだけれど、従業員のキャリア権だけを声高に主張されても困ります。

私は、解雇規制の緩和論者ですから、これを実現し、かつキャリア権も法的権利に近づけるというのは賛成です。

また、一生懸命に政策を、自分の頭で考え汗をかいている政治家をぜひ応援していただきたい。自分の頭で考えず、どこかの団体から言われたことを右から左へPRするばかりの方が選挙に強い場合も無いわけではありません。それでは国民のための政治とは言えません。

理念をしっかり持っていて、それを実現するために、国民全体のために真摯に政策を考え、実現しようと奮闘している政治家を見分けていただき、そういう人が政策に没頭できるような環境作りを支援していただきたい。

もう1つ。若い方にぜひ投票に行っていただきたい。高齢者の方の多くは必ず投票に行きます。そうすると政策では高齢者の声が大事にされます。少子化対策より、高齢者福祉に予算が流れていきます。少子化対策が充分なされず、少子化に歯止めがかからず国力が衰えることになっては困ります。もちろん、子、孫の世代を考える高齢者の方も多くおられますが、ぜひ若い人にも投票に行っていただきたい。

 

内川様

先生は目立たないけど汗をかき、一生懸命やっていらっしゃいますね。先生のような正直者がバカを見ない、国会議員でありたいと。素晴らしいですね。

 

三宅様

ガンジーの好きな言葉があります。いろいろな訳し方がありますが、「あなたが変われば世界が変わる」というのが1つの訳です。もう1つの訳は「あなたが変わらなければ世界は変わらない」。座右の銘にしております。

 

高井

三宅先生の政治家としての目標は何でしょうか。

 

三宅様

「日本に生まれてよかった、住んで良かった」と、より多くの国民が思うようにすることです。憲法改正もその手段の一つですし、経済成長もしなければなりません。財政再建もしつつ、少子化対策、社会福祉も充実させなければいけません。様々な課題を克服しないと、日本に住んで良かった、子どもにもずっと日本国民でいてほしいと、胸を張って言えるようにならないですね。そうなるよう精進してまいります。

以上

 平成29年11月9日 第2回中小企業と企業統治セミナー 開催報告②

 

〈第2部〉

「非上場企業のプチ・コーポレートガバナンスのすすめ

――コンプライアンスと企業承継に重点を置いたコーポレートガバナンス」

(講師:学習院大学法学部法学科 教授 小塚 荘一郎 氏)

 

事例や図解を多く交えながら、日本の中小企業に焦点を置いたお話をして頂きました。

 

「守り」のコーポレートガバナンス=コンプライアンスの確保

・オリンパス事件

・大王製紙(オーナー経営者のコンプライアンス)

・大塚家具(企業承継の失敗)

・タカタ(ファミリー企業の危機管理)

・東芝「不適正会計」=粉飾決算

・神戸製鋼問題

 

 

「攻め」のコーポレートガバナンス

・『日本再興戦略 - Japan is Back -』 (2013)

攻めの会社経営を後押しすべく、社外取締役の機能を積極活用することとする。このため、会社法改正案を早期に国会に提出し、独立性の高い社外取締役の導入を促進するための措置を講ずるなど、少なくとも一人以上の社外取締役の確保に向けた取組を強化する。

国内の証券取引所に対し、上場基準における社外取締役の位置付けや、収益性や経営面での評価が高い銘柄のインデックスの設定など、コーポレートガバナンスの強化につながる取組を働きかける。

 

平成21年 東証上場規則による独立役員の選任義務づけ

平成24年 東証上場規則改正、取締役である独立役員の選任を強く要請

平成26年(27年施行) 会社法改正(社外取締役を置かない場合、「社外取締役を置くことが相当でない理由」の説明義務)

平成27年 コーポレートガバナンス・コード適用開始(独立性のある取締役を2名以上選任しない場合、その理由をコーポレートガバナンス報告書で説明する義務)

 

▼社外取締役、独立取締役を置くか、置かなければその理由を説明する義務を課すこととしたことについて、その考え方の基本は、上場公開企業はモニタリング・モデルと呼ばれる考え方を取り入れてほしいというところにある。

 

 

コーポレート・ガバナンスのモデル

 

news201804041.jpgのサムネール画像

 

(1)モニタリング・モデル

経営者・・・業務執行者

取締役会・・・株主利益に従った経営がなされているかどうかの監督だけをする

⇒ よってここには、株主利益の代表者である独立者が必要

 

*モニタリング・モデル的に考える会社は大抵、他の企業の有名な経営者に独立取締役を担ってもらっている。

 

(2)アドバイザリー・モデル

取締役会・・・

監督をしているわけではなく、経営者(典型的には社長)に対しアドバイスをする、アドバイザリーボードであること

⇒ 日本企業が目指していたのはこれではないか?

 

*アドバイザリーモデル的に考える会社では、例えば海外展開をしようとする際、法務が重要になっているので独立取締役は弁護士にお願いをしたい、税制の問題で悩んでいるので税理士やあるいは国税庁のOBにお願いしたいといった形で独立取締役を選任している。

このモデルにおいては、経営者は、株主利益だけでなく取引先やメインバンクや従業員、地域、いわゆるステークホルダーといった様々な利害を受け止めてバランスさせながら、最終的に望ましい経営をすることが経営の在り方だと考えている。

 

 

会社法のエイジェンシー問題

 

・エイジェンシー問題・・・調整しなければならない利害対立のこと

 

①経営者vs株主

②債権者vs会社

(債権者:典型的にはメインバンク)

③多数株主vs少数株主

 

※コンプライアンスの問題・企業承継の問題は、②③の問題にかかってくるものである

 

例:コンプライアンスの問題・・・タカタ倒産の例(②の問題)

企業承継の問題・・・規模の小さな同族会社で起こる承継争い(③の問題)

 

 

エイジェンシー問題から見たファミリー企業

 

・経営者vs株主の問題は小さい

創業者ファミリーが自ら経営(株主=経営者)

創業者ファミリーが経営者を監督

 

・多数株主vs少数株主の問題は両義的

経営者が主要株主として会社の将来に利害を保有しているため、経営破綻を回避するという点においては主要株主も少数株主も利害は一致

もっとも、主要株主の私的利益(過大な配当金支払い等)のために利害が対立する可能性がある

 

 

日本のファミリー企業

 

・齋藤卓爾教授の研究 (2008)

上場会社(当時の東証。以下同じ)の中のファミリー企業の割合

ファミリー企業=株主/経営者が創業者一族である会社: 23%

創業者一族が2割以上の株式を保有する会社: 11% (諸外国よりも少ない)

 

ファミリー企業の利益率――有意に高い(有意:統計的に意味があること)

⇒ つまり、一般的な株主が分散している企業に比べ、ファミリーがしっかりしている企業のほうが利益率が高いといわれる。

 

創業者の子・孫が株主かつ経営者の会社――トービンのq(株式市場の評価)が有意に低い

⇒ 「創業者の子、孫だからという理由だけで経営者になれたのではないか?」という投資家からの厳しい目

 

 

中小企業のコーポレートガバナンス

 

・「攻め」のコーポレートガバナンス

経営者と株主の利害は基本的に一致=上場企業と同じコーポレートガバナンスの意味は乏しい

企業承継の問題――経営能力とは無関係に次代の経営者が決定されるおそれ

 

・「守り」のコーポレートガバナンス

コンプライアンス――従業員管理の問題

ファミリーの「私的利益」の問題

 

解は「中小企業経営のルール化」ではないか?

 

 

企業承継問題

 

・相続と後継者(かつては「東京地裁商事部は家族法担当」とまで言われた)

「私的利益」目当ての後継者のリスク

株主間対立のおそれ

婿養子の意義=外部市場と内部昇進のバランス(上場企業では内部昇進のみ――ファミリー企業の方が進んでいる?)

・種類株式を活用した企業承継?

スキームよりも重要な問題は後継者の選定(ルール化し、客観性、透明性を担保すること)

 

 

役員報酬をめぐる紛争

 

ルールを明確にしておいて、恣意的な判断を排除することが重要である。日本の会社法上も「役員の報酬は株主総会で決める」と書いてあり(会社法361条)、これは株主が経営者をコントロールするという発想であるが、中小企業ではこれだけでは不十分。

 

 

コンプライアンスの問題

 

①コンプライアンス=法令遵守

従業員による不正の予防・早期発見

経営トップ(社長)による不正の予防・是正

「経営トップの周辺」の統制も重要

②内部統制システム(金商法=上場会社)

経営トップによる社内の「統制」

社長自身を止める仕組みではない?

COSOレポート(米国の内部統制に関する基本的な文書)でも経営トップの統制には言及なし

 

コンプライアンスのシステム化(見える化)

三様監査(監査役、会計監査、内部監査)+会計参与により、監査を充実させる

「スリー・ストライク・ルール」

 

会計監査、内部監査部門は中小企業にはないところも多いが、個人の会計士など規模が小さくてもいいので、多少でもここを整えていく必要があるのではないか。

 


中小企業の監督(モニタリング)

 

news201804042.jpg

 

 

中小企業の定義・・・

規模だけから考えると、ファミリー企業(家族・同族会社)、大企業の子会社・合弁会社、ベンチャー企業が含まれる

 

コーポレートガバナンスについては、「ルール化されているか否か」が重要

株主間契約、種類株式

社内ルールの整備―特に承継とコンプライアンス

 

 

新たなタイプの監督(モニタリング)

 

・多様性(ダイバーシティ)

⇒ 女性、外国人、障がい者などに活躍の場を提供

・ESG(environment, social, governance)

⇒ 環境や人権への配慮をサプライチェーン全体について実施、開示

 

多様性、ESGについては、大企業だけでなく中小企業でも考えていかなければならない時代になってきた

⇒ 理由の一つとして、中小企業の海外進出がある

 

「日本型経済」論(バブル経済の時代)や、現在の日本経済

 

 

まとめ

主要株主を持つ会社

創業家・一族の影響力=株主利益と経営者の利益の乖離は小さい

(上場会社の子会社も実は同じ)

 

 

課題:

経営トップの承継

コンプライアンス(違法行為の予防・早期是正)

これらの課題に限定した「プチ・コーポレートガバナンス」の実践を

 

以上

 

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