2018年8月のアーカイブ

第8回 素晴らしい出逢い

 

こんにちは。

 

株式会社新規開拓 代表の朝倉千恵子です。

東京は暑さのピークも過ぎて、日差しも柔らかく感じますね。

 

今年は突発的な大雨や雷、それによる被害も大変なものでした。

被災された方々の思いを考えると、胸が苦しくなります。

 

何か私たちに対する地球全体からのメッセージとともに、

試されていると感じます。

 

今一度日々の当たり前に感謝し

大事にしなくてはならないことを真剣に考え行動したいですね。

 

高井先生とのご縁を通じて、沢山の素晴らしい出逢いがありました。

 

その中のお一人である

安曇野ミネラルウォーター株式会社 代表取締役の新井泰憲様。

 

弊社で開催している「経営者ビジネス懇談会」にて、

高井先生とのご縁を語ってくださいました。

 

以下、新井社長がまとめてくださった

ご縁のエピソードです。

 

***************

 

出会いの質が人生を変える。

と、私が本気で思ったきっかけは、

高井先生との出会いとその教え、実践からです。

 

私は20代で法曹になることを志しましたが叶わず、

30歳から地元の長野県に帰り働くことを決めました。

どの道をどう進むか決められないまま、

漂うように日常を過ごしていました。

 

そんなとき、

実父が高井先生と懇意にさせていただいた関係で、

私も会食を共にする機会を得ました。

 

大変著名な高井伸夫先生にお会いするということで、

緊張し、滝のように汗をかいたことを覚えております。

 

初めてお会いしたとき高井先生は私に向かって、

「人生の目的は何か、何に人生を捧げたいと思っているか」

という質問をされました。

 

答えあぐねる私に高井先生は、

インドに一緒に行こうとだけおっしゃいました。

 

そうして、あれよあれよという間に、

私は高井・岡芹法律事務所のインド視察団として、

共に視察することとなりました。

 

そのインド視察の終わりの頃、

高井先生と2人で白い七面鳥を見に行った際に、

車中で2人きりになりました。

 

そこで遠くをみながら、高井先生が、

「新井くん、ビジネスをするなら、朝倉千恵子さんを訪ねなさい」

とおっしゃいました。

 

いつも多くを語らない高井先生。

 

私は高井先生のおっしゃられたことだから、

きっと深い意味があると思い、日本に戻って、

すぐに朝倉千恵子様を訪ねました。

 

「高井先生のご紹介で参りました。

新井泰憲と申します。」

 

ご挨拶申し上げると、

「高井先生のご紹介ですね。」と

微笑みながら朝倉社長にご挨拶をいただき、

「私の全てを伝えます」と営業力強化セミナーへの参加を

ご紹介いただきました。

 

当時、事業の立ち上げ中で、

売上も社員もなかった私としては、

社員教育や営業力強化につき、いま必要なのかどうか

躊躇する気持ちもありました。

 

逆に何もないからこそ、

飛び込んで何かを掴まなければ、、、

という気持ちで参加しました。

 

営業力強化セミナーでは一言で、

ビジネスの道を歩む気構えの厳しさを知ることとなりました。

 

また、朝倉千恵子社長のように、

つきぬけた目標に向かって走り続ける経営者にならなくては、

という強い思い、目標をたてる機会となりました。

 

そのときから、

何か苦しいこと、

悩ましいことがあれは、

朝倉社長の教えに触れるようになりました。

 

私にとって朝倉社長は北極星のような存在です。

迷ったときに、遠くで光り続け、人を導く星。

 

いま思うと、

ビジネスが何たるか何も知らない私に、

北極星の存在、ありかを高井先生は教えてくださったのだと思います。

インドでいただいた出会いが私の人生を大きく変えました。

(私がもう1人、ビジネスの世界で師と仰ぐ鮒谷周史様とは、

インド視察団として出会う機会を頂きました)

 

ビジネス、ひいては人生の標となる、

北極星、目標、ロールモデルと出会い、

私の心、あり方に強烈な変化が起こり、

私の人生が変わりました。

 

出会いの質は、人生を変える。

 

高井先生を通していただいた出会いが、

本当に私の人生を変えてくださいました。

 

言い尽くせない感謝の気持ちでいっぱいです。

いつか私も、誰かの標、北極星になれたらと精進して参ります。

 

株式会社安曇野ミネラルウオーター

代表取締役 新井泰憲

 

―――――――――――――――――

 

経営者としてこの先どうしていくべきか?

何を優先し、未来に向けどう行動すべきかを悩んでいる中、

高井先生の一言でよし!と決め動く。

 

その行動力が壁を突破する力になっていると

感じるエピソードですね。

 

新井社長はインド視察からの帰国後、

高井先生のアドバイス通り、弊社に連絡をくださいました。

 

そして社長自ら、

私が講師を務める「名古屋営業力強化セミナー第7期」を受講され、

その後は社員にも同じ学びを共有したい、と

スタッフをセミナーにご派遣いただいたり、

自社でも研修を導入いただいたり、と

非常に熱心に社員教育に取り組んでおられます。

 

安曇野ミネラルウォーター様では、

取引先様が工場に視察に来た時には、

スタッフの第一印象が別格だと声が上がるそうです。

 

「いったい何をしたら、社員がこんなに明るく、

生き生きと仕事をするようになるのですか?」

 

「気持ちの入った商品は必ず売れます。

この会社の水には気持ちが入っています」

と、高い評価を受けていらっしゃいます。

 

今日も長野県安曇野市から安全で美味しいミネラルウォーターを

気持ちを込めて全国に届けていらっしゃいます!

 

また、2016年10月1日(土)には、

「松本から日本を元気に!」という志の元、

長野県松本市での講演会を企画していただきました。

 

地域の活性化。

生まれ育った場所をもっともっとよくしたい。

 

互いに切磋琢磨しあって、

経営者同士が成長してこそ企業が成長する。

 

そんな価値観の元、地元の経営者の方々にたくさんお集まりいただきました。

 

新井社長と私との数々のエピソード。

 

全てのきっかけは

「日本に戻ったら朝倉さんと逢いなさい…」

高井先生のその一言だったのです。

 

高井先生の言葉をそのまま素直に聴き、聴くだけにとどまらず

何よりも即行動に移され自らが学びに徹する

新井社長のその姿勢が素晴らしいと思いました。

 

ときに厳しいことも高井先生はおっしゃいます。

あまりにも率直なため、人によっては受け止められず、

聴くだけに留まる人も少なくありません(恐らく、、、)

 

たくさんの素晴らしい出逢いは、高井先生のアドバイスや言葉を聴き、

行動に移されている人だからこそだと思っています。

 

私もその一人?

自分ではそう思っていますが、きっと高井先生はまだまだ!

 

と感じているかもしれませんね。

 

高井先生に認めてもらえるように

更に精進します。

 

株式会社新規開拓
代表取締役社長 朝倉 千恵子

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「仕事人のための接待学」第3回 高井伸夫

 歓談を演出するコツ

日本経済新聞(夕刊)連載 1998年4月27日掲載

 

接待の場では、おのずから会話があり、話が弾み、まさに歓談とならなければならない。そのためには、事前の情報収集が大切である。

NEC常務取締役の大森義夫氏がこのたび、97年7月から12月にかけて日本経済新聞夕刊「あすへの話題」に寄稿したエッセーを取りまとめた小冊子を発表された。その中に「パワーステーション」という標題の文章がある。

そこでこう語っている。「情報は、時に大いに集め、大いに散ずるのがよい、その方がよく集まる」「他人の情報は熱心に“収奪”するが自分の知っている情報は全くしゃべらない人物がいた。面白くないと感じていたが、周辺もそうだったらしく彼にはだれも情報を話さなくなった」

然りである。

寡黙な人の接待は、時にシーンとなって、話がとぎれ、違和感すら生じる。そしてお互いに疲れを感じるようになる。時を忘れて談笑しストレスを解消するには、胸襟を開いて己を語ることが必要である。

また接待の場において最も大事なことは、寡黙にならないこととともに、自慢話をあまり露骨にしないことである。大森氏のエッセー集の最後に「露骨はいやだね 小粋がいいね」との一節があるが、まさにその通りである。

問題はここからである。

接待の場では、相手が自慢したがっていることに触れ、そして相手が自然と自慢話ができるような状況設定をしていくことである。そうするとおのずから会話が弾む。

この情報の交換という世界は極めて楽しい。私はこれを接待における一つの実践目標にしている。その結果、様々なことを学ぶ。

例えば、接待は営業のために行なうのが大半であるが、営業の本質について思い付いたのも、この語り合いの中だった。『営業は偶然と奇跡の連続だ』『営業力とは、偶然を必然にし、奇跡を平常にする努力をいう』といった私のテーマの一つが生まれたのも、接待の場においてだった。

それには、彼・彼女に語ってもらうだけでなく、自分も一緒にその場に参加して語り合いの焦点を合わせる努力をすることである。

そして談笑する時に大切なことは、相手の人にお会いできたことに感謝する気持ちを持つことである。これがなければ、談笑には余韻が残らない。

一期一会の精神というが、まさに偶然と奇跡によってその人と会うことになったことを、大げさに言えば神に感謝するほどの気持ちがなければ、談笑は空虚なものになってしまう。

 

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第35回 人事・労務の未来(終)
(2009年10月26日転載)


人生のあり方そのもの

本稿第3回でも述べたとおり、日本は総人口も労働力も減少の一途を辿っている。そうした状況では、右肩上がりの成長を望めないことはもちろん、後述のとおり、むしろ下降するばかりであろう。

しかし、このようなマイナス成長経済環境下においてもなお、いかに“従業員満足モデル”を追求するかという新たなテーマが、人事・労務において重要性を増す。つまり企業は、労働者に対しては、賃金だけではなく、働きがいを与えることを通じて生きがいを体感せしめることが重要となってくるのである。この働きがいとは、単に金銭的に報われるだけではなく、手・脚・頭脳という人間の全ての能力を十分活用することで成果を生み出し、自らの労働に社会的意義があると実感できることである。

人材問題のスペシャリストから、今の時代は人生の喜怒哀楽の8割以上は仕事から発せられているとの意見を聞き、納得したことがある。とすれば、雇用者が就業者全体の「86.5%」(総務省「労働力調査」平成20年速報)を占める今日では、雇用の未来とは人生のあり方そのものであると言っても過言ではない。それゆえ、人事・労務管理は“雇用と未来と人生のあり方の礎”となろう。

ところで、現在の日本は広く社会構造の転換点を迎えている。先の衆議院選挙で民主党政権が誕生したことは、国民が日本全体の貧困化を無意識にせよ予見した上で、今までの大企業の中心の政治から中小企業をも包含した政治への転換を期待した結果であるとも言える。連合が支える民主党政権下においては、後述する賃金ダウンの実情と相俟って、経営者は厳しい状況に立たされるのである。

この状況下では、従業員に対して金銭的報酬の向上以外に、拠りどころや働く意義を提供していくことがますます必要となってくるのである。そのためには、まず会社の規模を問わずに、事業理念・経営理念と職場のミッションおよび自己の目標が直接つながり、自分の仕事が事業の発展を通じて社会に貢献していると実感できることが重要である。それには何よりも、トップは経営理念を実現するために必死に活動し、そうした姿を通して周りから信頼を集める存在でなければならない。そして、業界のリーディングカンパニーになれる可能性があり、将来の希望を語れる企業となって、目標の達成感と成功体験を共有できるようにすることが肝要である。さらに、上司・リーダーの役割も重要性を増していく。

以上のような前提の下に、生きがいを生み出し、自己の仕事に働きがいと誇りが持てる職場をめざすには、具体策としてどのようなものがあるだろうか。

第1には、本稿第2回で述べたように、単に職位を与えるだけでなく、正しい評価による認知・称賛を形にして報いる方法を検討すべきであろう。これは、マズローの自己実現に関する欲求段階の5段階のうち、人間の本質的欲求の一つである「尊厳・認知欲求」を充足させる手段とも言える。

第2に、これからの経営者・管理監督者は、人事・労務の重要性を十分に理解しているのみならず、IQの高さに加え、EQ(心の知能指数)も高く、人間性も優れ気働きもできる人物でなければならないであろう。IQとEQが共に和音を奏でないと、良い人間関係を構成する基礎ができず、論理的に正しくても相手にうまく伝わらずに、仕事の成果も十分得られないからである。このように新たなリーダーシップスタイルで日常的な指揮命令ができる体制を作るのが、人事・労務の適正な運用の基礎となるであろう。

第3に、これからは“真性”成果主義型の人事制度導入が考えられる。真性成果主義型とは、日本的な長所(真面目に仕事に取り組む・チームワークを大事にする等)を残しつつ、自主独立・自己責任を涵養する施策を採り入れることである。

具体的には、売上げなど数値のみの結果主義や人件費カット・人員整理が見え隠れしたような成果主義制度ではなく、数値では測れないような複数のプロセスの進展度、あるいは複数名で分担したチームとしての成績などを加味した、本来の意味での成果主義の人事賃金制度をいう。このような真性成果主義を導入することにより、仕事の成果・業績と、人の能力・行動特性を分けて両面から評価でき、適材適所の人事ができるように制度と運用の仕方を決めるのがこれからの時代に必要であろう。この場合、企業が社員に求める仕事能力を再確認し、それを社員全体が共有できる仕組み作りが肝要であると言える。

したがって、①年度ごと(より短期にするなら四半期ごと)の成果実績については単年度の賞与等で社員に報い、②将来の貢献度も含め中長期的に判断すべき能力や行動特性については、昇進や年度の昇給・配置で報いることが考えられる。

 

致し方ない賃金ダウン

以上のように、働きがいと誇りが持てる職場づくりに向けて様ざまな施策を採る中でも、冒頭で述べたマイナス成長下においては、今後も賃金ダウンに至るという大筋に変わりはない。

民間企業の08年平均給与(429万6000円)は、前年より1.7%(7万6000円)減と減少率が過去最大となったし(国税庁「民間給与実態統計」)、また、月額所定内給与の面では、2001年に最高額(30万5800円)を記録したが、08年は10年前の98年と同額(29万9100円、01年より約0.2%減少)であった。こうした状況は今後も継続すると思われるから、10年後の2018年には1988年と同水準の23万1900円(08年より約22%減少)へと近付いていくであろう。

この賃金ダウンという従業員の士気・やる気を損なう人事・労務施策を採らざるを得ない日本では、働きがいと誇りが持てる職場づくりの施策を通して、従業員に人間としての尊厳を実感させるとともに、社会思想全体を変革する必要がある。

2005年のヒット作、映画『ALWAYS三丁目の夕日』には、建設中の東京タワーが映る印象的な場面があり、昭和30~40年代当時の高度経済成長期の雰囲気をよく表している。しかし、こうした東京タワー的な新しい建造物は斜陽化する日本にあっては、今後永久に建設されないのではあるまいか。そして、社会構造の面でも、例えば企業トップと一般社員の賃金格差が縮小していくのではないか。こうした事態に備えるために必要なのは、いかに貧しくとも「清く美しく」生きるという日本人本来の姿を大切にしながら、労働者さらには国民全体を根本的に育成し直すことである。それには、教育やマスコミ等世論の形成が大きな役割を果たすのである。

いずれにしろ、人事・労務制度は曲がり角に来ており、これをどのように改めて行いくべきか、各企業それぞれ真剣に検討し、今後の在り方を決めなければならない時期にさしかかっている。

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