2018年12月のアーカイブ

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第12回 感謝

 

こんにちは!

株式会社新規開拓 朝倉千恵子です。

 

今年は高井先生のこのブログで月に一度、連載で書かせていただき、

大変お世話になりました。

 

早いものでこれが最後の投稿となります。

連載を書かせていただきありがとうございました。

 

12月といえば、「師走」。

師走の由来には様々な説がありますが、

その中にも、「師が走り回るほど忙しいから」というものがあります。

 

忙しく走り回る師、というと

私はやはり真っ先に高井先生のお顔が浮かびます。

 

高井先生とご縁を頂いて、14年。

 

先生は実際に走っているわけではありませんが、

常に頭を高速回転させていらっしゃり、パワフルに働いています。

とにかく1分1秒を無駄にしません。

 

この高井先生のブログでも書かせていただきましたが

砂漠のラクダの上では、

二台の携帯電話を使って日本にいるスタッフの方々に指示を出し、

 

面談の途中でも、思いついたことやひらめきがあると

すぐにテープレコーダに録音します。

 

先生の仕事の速さを語るエピソードは尽きません。

また、ずっと以前に話したことを覚えていてくださり、

「○○の件について」

と、突然秘書の方からメールが代理で届いたりすることもあります。

 

我が社の営業について率直に物申すだけでなく、

どうすれば結果成果につながるか、顧客満足につながるか、

ということへの具体的なアドバイスや意見を下さるのです。

 

顔を合わせていないときでも、

私たちのことを真摯に考えてくださっているのだと実感し

とてもありがたく感じています。

 

高井先生からのアドバイスは、

私たちのことを考えてくださっているからこそ、

耳が痛いものもあります。

 

でしゃばるな、聞きなさい!!

 

自分が自分がではなく、

お陰様での謙虚さを持ちなさい!!

 

無用の用を勉強しなさい!

 

経営者は年に数回は海外に行き、

見聞を広げ刺激をもらいなさい!

 

などなど・・・

 

時にはお叱り覚悟で、

高井先生に失礼なことを言ったこともあります。

 

父と同じ年の先生に物申すことは

とっても非礼なことかもしれませんが、

どうしても「ここは違う!」と譲れない部分に関しては、

高井先生にも生意気ながらご意見させていただいたこともございます。

 

高井先生はそれでも私の手を離さず、

それまでと変わらぬ温かい目で

14年間見守り続けてくださっています。

 

厳しさと同じくらい、いやそれ以上に

いつも気にかけてくださる高井先生の優しさに、

今だからこそ気づけることもたくさんあります。

 

「オタクの社員は無能」

と言われた初年度。

 

それから、

 

先生の書籍の原稿に対して意見を求めてくださったり、

定期発行されている通信で私のことを紹介してくださったり、

記念イベントでの司会を任せていただいたり、

 

と数々のチャンスを頂き、

少しずつ高井先生が認めてくださっていることが実感でき

何よりも嬉しかったです。

 

実は私の両親が初めて東京に来た時には、

両親と共に高井先生にご挨拶をさせていただきました。

 

当時、高井先生は体調を崩されており、

私の両親も高井先生の健康状態をとても心配していました。

 

その時、「なにがなんでも高井先生の病気を治す!」と心に誓い、

私は素人ながら気功を勉強しました。

 

初めての気功治療をさせていただいたとき、

高井先生がぽつりと、

 

「気のせいか、効いている気がする・・・」

と仰いました。

 

その後、本当に有難いことに

高井先生の状況はどんどん良くなりました。

 

以前と同じように携帯電話を使えるようになった時には

心の底から泣けてきました。

 

もちろん私は専門家ではない為、

臨床データがあるわけでもありません。

 

もしかすると私の気功治療以外の治療が

効果を発揮したのかもしれません。

 

しかしながら、私は「気の成果」だと確信しております。

思いの強さなら誰にも負けないと自負しております。

 

高井先生のご回復された姿を見て、

私の強い思いが通じたような、叶ったような気がして

とても嬉しくなりました。

 

様々なお話や経験、また普段の姿勢などから

高井先生にはいつもたくさんのことを教えていただいています。

その学びをいかに生かすか、

これからが本当の意味での勝負であると思っています。

 

年の瀬を迎え1年を振り返ってみますと、

今年は、私自身にも大きな変化があった1年でした。

 

起業してから今まで、

前だけを向いて、ただひたすらに走ってきました。

 

決めたことは絶対にやる!

誰がなんと言おうと前に進める!

 

その思いで、全ての決断を押し進めてきました。

 

「あぁ、また社長走っているな」

「言ったら絶対に社長はやるからな・・・」

 

と、社員も半ば呆れていたかもしれません。

 

やらない後悔よりやった経験。

迷ったら困難な道を選べ。

向き不向きより前向き。

 

その信条の元、常に挑戦をし続け、

アクセル全開で走ってきたものです。

 

そんな私が、初めてブレーキを踏む勇気と、

その大切さを学ばせていただいた年でした。

 

詳しいことはまだ書けませんが、

未来の大きな一歩のために、ときには一度止まることも必要だと

学ぶことができました。

 

まだまだ学ぶことがたくさんあると気づいたと同時に、

自分自身の未知なる可能性を再発見できた一年になりました。

 

この度は高井先生のブログに1年間も

連載ブログを書かせていただくという栄誉を頂き

本当に心から感謝申し上げます。

 

どうか、これからもお元気で、

パワフルにご活躍してくださることを切に願います。

 

そしてこれからも厳しくも愛のあるお言葉で、

ご指導いただきければ幸いです。

 

ご縁に感謝です。

 

2018年12月吉日

株式会社新規開拓

代表取締役社長 朝倉千恵子

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「仕事人のための接待学」第7回 高井伸夫

ホームパーティー一番

日本経済新聞(夕刊)連載 1998年5月25日掲載


外国人の接待について、特に気をつけなければならないのは、好みがはっきりしていることだ。

かつて日本が輝いていた時代、銀座松坂屋の近くに超高級クラブ「アポロン」があった。ジョージ川口氏が毎日のように出演し、バンド演奏の幕あいにバイオリン弾きが登場するなど、しゃれた趣向が凝らされていた。

そのクラブでは、ロンドン、ニューヨークから欧米人が数多く楽しんでいた。彼らは日本に出張するに際し、「アポロン」を指定し、そこで接待を受けることを半ば目的にしていた。「アポロン」社長の清水昭氏から「外国人は極めてはっきりしている」というお話をうかがったことがある。

また、新橋「京味」の大将、西健一郎氏からも同じようなことを聞いた。花柄プリントで著名なブランド「レオナール」社長のダニエル・トリニアール氏は日本へ出発するに先立って、わざわざ「京味で食事を」と指定してくるという。

いずれにしろ、外国人はそれぞれ固有の価値観を持ち、価値判断が明確なのである。日本の社会では、接待先に「どこで接待申し上げましょうか」とお伺いをたてると、大抵「おたくに任せた」とか「どこでもいいよ」といったあいまいな答えが返ってくる。これもまさに国民性を物語っている。外国人の接待の前には必ず相手側の意向を確認して臨まなければ、満足してもらえず、百の準備も無意味になってしまう。

さて、例えば私が外国人を接待するときは、日本精神の神髄に触れることのできる神社仏閣に案内する。歌舞伎、相撲にはもう慣れている外国人が多いから、西芳寺(苔寺=こけでら)に案内して写経してもらうのが一番。

それが時間的に無理なら明治神宮に案内し、さらには浅草寺にお連れして、その隣で蕎麦(そば)屋十和田のママであり、かつ「浅草かみさん会」理事長の富永照子さんにお願いして「振りそでさん」を配置してもらう。これがことのほか評判がよい。

外国人の接待で最も有効なのはホームパーティーである。私は、八年前、モスクワ大学で講演したことがあるが、そのお礼にログノフ総長を自宅に招待した。ログノフ総長持参のウオッカと我が家で用意した日本酒を酌み交わしながら談笑したが、それ以来極めて親しくさせていただいた。

要するに、自宅に招いてアルコールをいただきながら談笑することは、言語の障壁を超え、民族を超えて親近感を抱く最たる術と言ってよい。

<イッピン> 日本酒「三千盛(みちさかり)」-岐阜県多治見市笠原町


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事務所の近く、靖国神社南側の路地にある蕎麦の名店「大川や」でこの酒に出会った。

もちろん、蕎麦を楽しみに行ったのである。とはいえ差向き蕎麦前で何気なく一口、

しかし、その一口に驚いた。

洗練された含み香と、広がるやさしい甘み。しかしさらりと後味が切れ、食事の味を全く邪魔しない。なんと上品な余韻だろう。スパッとした辛口だが、風味も香りも豊かな酒はそうそうないと感じ入る。

 

聞けば、江戸安永年間の創業より約250年、辛口一筋、甘口全盛の時代にも方針を曲げず、かたくなに「理想の辛口- 旨味と切れ味の両立した酒」を求める姿勢を守り抜いてきた蔵元なのだという。

雑味なく水のように喉元を通り抜けて酔い覚めのよい、しかし酒独特の旨味が溶け込んでいるその味は、作家の永井龍男氏をも魅了したそうだ。

「岐阜に旨い酒あり、先祖伝来の辛口を守って、まやかしのない、正直一途の商売を通してきた酒造りである。この頃、いろいろな品に『手づくりのよさ』というが、この酒こそ手づくりの味だよ。」とは、氏の残した談話である。

辛口党のファンを魅了し続け、「辛口といえば三千盛」と知られるようになったその酒は、そうした一途な情熱こそが作り上げてきたものなのだろう。

 

感動した酒の話をしたところ、実は、小生の知人にも「三千盛」の愛飲家がいた。JPアセット証券株式会社 代表取締役社長の志村仁氏、元東京12チャンネル人事部長の武井良夫氏である。

お二人は大の愛好家らしく、「吟醸酒はもちろんだが普通酒もなかなか。燗でもきれいな味わいそのままに、甘みが膨らむ。」と口を揃え、「三千盛」愛を語ってくれた。特に御年83歳になられる武井氏は、40年ほど前、この普通酒に巡り合ったとき、「やっと恋人を探し出した」ような気持ちになったそうだ。今も365日、燗で愛飲されており、氏の長寿の源、百薬の長、だそうである。

 

お二人のような通をもうならせる、伝統の技でつくられたイッピンの日本酒。

「毎年、同じことを繰り返す。緻密に厳格に、同じことを繰り返す行為のすごさ・むつかしさ」とは、杜氏の方の言だが、その中で技術が磨かれ、また新たな「三千盛」が育まれていくのだろう。

岐阜多治見、山々に囲まれた水清らかな盆地で生まれた酒は、今や、イギリスをはじめとしたヨーロッパやアジアへも羽ばたいているそうだ。

 

「イッピン」に出会うたび、その伝統を守り続け、また、そこから新たな創造を生む努力をされていることに尊敬の念を抱く。「三千盛」も、まさにそうした「イッピン」であった。皆様も、迎える新春に一献、いかがでしょうか。

 

「三千盛HP」http://www.michisakari.com/

 

※なお、お写真の掲載、上記HPアドレスの掲載に際しましては、株式会社三千盛様よりご許可をいただきました。ありがとうございました。

 

「AIと私たち」

第2回 AIの飛躍と日本の遅れ―研究・投資・認識―

 

1980年代のコンピューターは、医療診断や定理の証明などを実現する一方で、画像に写るものが猫か犬かを判定したり、積み木を上手に積んだりといった、子供でもできることが何十年もできなかった。

それが2000年代に入り、AI自身が人間のように、与えられたデータから学習する技術「機械学習」が登場。さらに発展した「ディープラーニング(深層学習)」技術は、コンピューター上に人間の脳の構造・働きを再現し、特に言語処理を革新させた。AIの歴史を決定的に変えたディープラーニングは、登場から10年を超えて今なお最も熱い技術である。

 

ディープラーニングと「画像センサー」が組み合わさることで、AIによる画像認識の精度は急激に向上した。すなわちAIの眼の獲得である。人間の脳を再現する上で、五感の一つである視覚は非常に重要であることは言うまでもない。今そこにある映像や画像を見てデータとして取り込めるようになったことで、カンブリア紀の生物に眼が生まれ爆発的な進化を遂げたように、AIも進化・多様化し、活躍の場を飛躍的に拡げている。

 

また、近年のAI躍進の一助を担っているのがIoT(Internet of Things)の発達である。家電、自動車、電気メーターまで、ありとあらゆる機器がインターネットと接続できるようになり、様々かつ膨大なデータが得られるようになった。例えば、外出先からスマートフォンで自宅のテレビの録画予約をしたり、自宅で測った血圧などの健康状態を自動的にかつ瞬時に医師に送信したりすることが可能になっている。機器を使用することで得られたビッグデータは瞬時に企業へ送られ、AIで分析される。産業機器やインフラ設備など、取得できるデータ種類が多様化したことで、作業効率や生産性の向上、売上の拡大、人件費削減など、様々な業界でAIの活用が有効となった。

 

さらに、ここ数年でデータ収集や情報通信技術のコストは格段に下がっているから、資金力の乏しい中小企業や零細企業でもAIを導入できる可能性が広がっている。

AIやビッグデータ、IoTの利用は世界的に急拡大しており、「第4次産業革命」とも呼ばれている。18世紀の産業革命を経て人類の技術は手工業から機械工業へと転換した。技術革新のたびに人類は生産性を高めてきたが、ITによる変革はこれにとどまらず、企業や業界の垣根、国境を消し去り、世界中の人材が入り乱れる大競争を生んでいる。それがさらなる技術革新を促し、IT産業が異業種を飲み込み、産業構造をも大きく変えているのである。

 

世界におけるAIの研究と活用は米IT大手が主導してきた。近年は世界一の人口を誇り、国主導でそのデータを吸い上げる中国の台頭が目覚ましい。

他方、我が国のAI研究は世界に遅れをとっていると言わざるを得ない。関連する特許件数や論文投稿数、投資額のいずれをとっても大きく水をあけられており、年々その差は開いてすらいる。

さらには人材不足も深刻である。これは国人口や近年の人口減だけでなく、海外に比べ報酬面で魅力を欠くことも一因とされている。企業経営層のAIへの理解度が投資を含め研究環境に大きく影響するところ、日本の企業経営層がAIを熟知している割合は米国5割、ドイツ3割に対し、日本は7%台に止まっている(MM総研17年調査)。AIやITを他人事と思ってやまない人間がいかに多いかが見て取れる。実際、我が国のサイバーセキュリティー戦略を担当する大臣が「PCを使ったことがない」と答弁したばかりである。

 

AIやビッグデータ、IoTといった関連市場は専門家の予測をはるかに上回る超驚異的な速度で拡大している。AIと無縁でいられる人などもはや存在しない。早急に認識を改めなければ土俵にすら上がれず、ただ苦杯を嘗めることになろう。AI時代はデータ化によってあらゆる仕事がスピード化されている。生き残るためにはより一層、早期の判断と実行が必要不可欠である。

 

まとめ

・ディープラーニングと眼を得てAIは発展、多様化

・第4次産業革命は産業の垣根を撤廃

・経営層はAI時代を早急かつ主体的に認識せよ

 

(第2回ここまで/担当 高井・團迫・宇津野)

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