高井伸夫の社長フォーラム100講座記念~1講1話・語録100選~
【第2回】「気がかりなことは何か」を3回聞け(1993年6月24日)
高井伸夫の社長フォーラム100講座記念~1講1話・語録100選~
【第2回】「気がかりなことは何か」を3回聞け(1993年6月24日)
コミュニケーションを重要視しないといけない時代になった。心の時代においては、ことに若い人の心は千差万別だ。社長自らコミュニケーションをはかる努力が必要だ。相手が何かを言ってくるのを待つのではいけない。
現場に行って、できたら夜を徹してでも話し合う。車座がいい。あるいは膝詰めで幹部と1対1で話す。そのとき、ホンネで可たることが前提になる。
どうやってホンネを語らせるか。
まず、気がかりなこと、困っていることを聞く。「加藤君、いま一番気がかりなことは何か」「佐藤さん、いま心配なことは何か」と聞いて、その上で、30分ほど基本的なことを話し合って、再び「気がかりなことは」と聞く。話を発展させながらこのような手続きを3回繰り返すと「社長、先ほどは言い忘れましたが」と、さらに話は深まり発展する。
これが、ホンネを引き出す話し方である。
2番目に「次の一手は何ですか」と聞く。その中で、優先順位を聞く。「次の一手の中で何が一番大事ですか」と。
心をひとつにするには「人の意見を聞いて、自分の意見を違うところを確認する」ことから始めなければならない。