2019年8月28日のアーカイブ

 

「明るい高齢者雇用」

第5回 “3世代雇用”時代へ―若年者との融合前提に―

(「週刊 労働新聞」第2151号・1997年5月5日掲載)

※当時の文章に一部加筆補正の上掲載しております。

 

 前回に続き遠藤安岐子専務理事とのインタビューをご紹介する。

  Q、アメリカ人は日本人に比べて若さを強調しているようですが。

  A、お年寄りは、時代に遅れをとらず、いつまでも若くいられるよう望んでいます。マクドナルド等の安い賃金の店でも仕事をしたがるのは若い人達と交わりたいからです。若い人といると自分も若返るそうです。

 

 アメリカ人は若く見られることが好きである。オルブライト国務長官(59歳・当時)が来日時にカウボーイハット姿で現れたのも、単にカウボーイハットがアメリカの象徴の1つであるだけではないだろう。アメリカの高齢の婦人達の服装は日本と違い赤やピンク・ブルーなどの原色が多く、誠にカラフルである。

 昨年秋の中日新聞特派員記事にも「米国のお年寄りの元気な姿に驚くばかりだ。<中略>遊園地に行けば、おじいさん、おばあさんがジェットコースターや全身ずぶ濡れになる船のスライダーに何度も乗り、そのはしゃぐ様は孫たちを完全に圧倒している。ホワイトハウスの記者会見では、60年代初めケネディ大統領の時から活躍している80歳近い女性記者が最前列で質問する。それにみんな食べる量がすごい…。元気なお年寄りは、若い人達の中に入っていくことを全く苦にしない」と伝えられている。筆者の周辺にも“ドレスアップしてファッションショーに出たり、カラオケでもいいからステージで歌うなど、人の視線を浴びてパフォーマンスする快感は自分を生き生きと若返らせてくれる”とうそぶく輩がいる。

 さて、高齢化社会は3世代雇用の時代となるが、価値観の多様化の下で、企業秩序の維持という課題のほかに、若者達が高齢者を受容できるか、若者が自らの進路を妨害する者としてこれを排除しないかという不安がある。精神心理学的に言えば社会現象となった“オヤジ狩り”や、事業を継承した若手経営者が先代からの高齢者幹部を忌み嫌う傾向にあることがあげられる。また労働経済学的にいえば(欧州諸国全般の特徴的事象といえる)、若年労働者の高失業率問題を解決しようとすることが、陰に陽に高齢者雇用の圧迫要因となっているが、若い人たちの不安やエゴとうまく折り合いを付けていくには、気取らず“皆平等な一平卒”意識を持つことが重要である。

 

  Q、高齢者の男女比は?

  A、日本と比べ複雑さがなく、年寄りなのに…という表現がないように、高齢者は働けなくなるまで一応自由奔放に暮らしています。80歳以上の男女の恋愛等も日常茶飯事ですし、誰も(家族を含め)異常だと思いませんし、干渉もしません。高齢者の女性と男性の比率が4対1なので、女性の方達は張り合うためか、何歳になっても美容院に行き、ドレスアップをし、外食をしたがります。

 

 日本の65歳から74歳の男女比は1対1.25。高齢者女性の雇用問題が、今後大きな社会問題として登場するであろう。

 

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