高井伸夫の社長フォーラム100講座記念~1講1話・語録100選~
【第16回】あらためて人間尊重経営の視点をもて(1995年2月3日)
文化とその基礎にある精神性を踏まえて日本人の育成を図らなければならないと思う。文化とは人間性である。
これからは企業の人間性なくして収益をあげることはできない。平たく言えば、企業文化はカネになる。
そのとき、経営理念と企業の人間性が重要になる。実力主義、成果主義の中で、人間がモノや道具としてしか扱われないというのは邪道である。企業は人で構成されている。いつの時代でも人間尊重経営でなければならないが、ソフト化時代から心の経営体に少しずつ移行していくにつれて、今、改めて人間尊重の視点が必要になった。
日本の企業は原則倒産の時代。その中で生き延びていくためには、単に自らの企業に貢献する商品・サービスであってはならない。社会貢献型、人類貢献型、地球貢献型の商品・サービスであってこそ、初めて企業の存在が許される。言い換えれば、これが日本企業が息を吹き返す原動力となる。
いずれの企業も、この思い入れこそを発信の基本波長にしなければならない。