高井伸夫の社長フォーラム100講座記念~1講1話・語録100選~
【第26回】残心の世界を演出する(1996年2月23日)
コミュニケーションこそ人間関係の基礎だが、私はそこに「残心(ざんしん)」を重要視する。
「昨日は思いもかけず歓待していただき、たいへん嬉しゅうございました。あまつさえ、その後わずかな時間でありましたがカラオケで共に歌をうたったことが思い出に残ります。こんな機会をまた秋にでも、というありがたいお言葉をいただき、私も心待ちにしております。」とお礼のFAXを出す。
「ご丁重なお便りをいただきありがとうございました。この秋を楽しみにしております」と返事が来る。
その返事にまた返事を出す。
「さっそく私のFAXにお答えいただきありがとうございました。あの時は申し遅れましたが、心ばかりの品を送らせていただきました。ご家族皆さまで召し上がっていただければ幸いでございます」。
残心の世界である。残心とは、想いを連ねていくこと。営業は、心をつなぐこと、縁をつなぐことで結実していく。
もちろん必ず書面で出す。電話では残心にならない。