高井伸夫の社長フォーラム100講座記念~1講1話・語録100選~
<第35回>オンリーワン企業を目指せ(1997年2月26日)
経営に求められるのは「緻密さ」「勇気(勇敢さ)」そして「スピード」である。
本物の経営者は今日のことだけ考えていてはいけない。今日のことを考えるのは部下にもできる。経営者は先のことを絶えず考える姿勢でいるべきである。そのためには時間に余裕を持つこと。職場から離れて勉強する場と時間を持つことだ。
真の経営者とは、常に将来を見据え、事業構造の変革を絶えず考え、実行していかなければならない。
今、中途半端な半死半生の企業が山のようにある。決して伸びているとはいえない企業ばかりである。「なるほど、伸びているな」と思えるのは東京でも数えるほどしかない。大阪ではさらに少ない。あとは皆、半健康体、半病人体で、健康体の企業はほとんどないのが現状だ。
5年経ったら現在の企業の2分の1はなくなるだろう。10年経てば8割はなくなると考えて間違いないだろう。そこで生き残るためにはオンリーワン企業を目指すことだ。
5~6年前に「最初に潰れない企業になるには」という話をし、その次に「最後に潰れる企業になるには」という話をしたが、これからは「オンリーワン」が新しいキーワードである。最後まで潰れないためには、たった1つしかない企業を目指すことだ。
アメリカではあらゆるものがランクづけされているが、日本でもこれからはランキングの時代を意識しなければならない。どんな小さな世界でもいいからトップになることだ。トップになれば生き残れる。