2022年7月8日のアーカイブ

高井伸夫の社長フォーラム100講座記念~1講1話・語録100選~

<第42回>営業のコツは、他社が参入できないようにすること

(1997年11月18日)

 

※本稿は1997年当時の講演を元に2004年に編集されたものです。

 昔、近江商人が越中富山の薬売りに「あんな高い山を越えてわざわざ薬を売りに来るのはご苦労でしょうね」と言った。すると越中富山の薬売りは「あの山がもっと高ければ商売はもっと楽です」と答えたという話がある。それは競争相手が少なくなるからである。近江商人は物理的な山の高さを言ったが、越中富山の薬売りは「参入障壁の高さ」として言ったわけだ。これが商売のコツだ。

 営業のありとあらゆることが障壁づくりだ。セールスマン教育もその1つ。障壁づくりが営業のコツである。他社が参入しにくくすること。それが何かを問い続けること。それによって障壁が築かれる。

 その時に改良しよう、という発想では絶対にダメ。改良はすぐに真似される。改良型ではなく、根本的な所から問い続けなければならない。

 私は弁護士とは何か、弁護士業務とは何かを問い続けてやっている。専門家になることは誰でもわかる。しかし、単なる専門家ではなく、一流の専門家になること。そのためには信用だ。信用を高めるにはどうすればいいかを考え、そしてまた自分自身でも実行することだ。第1は勉強すること。第2は勉強したことを発表すること。先見性のあるテーマに取り組むことだ。

 会社のよい評判を、良質ともに今の10倍ぐらいに拡張して伝えよ。どんな小さな話でもいいから、よい話を遠くまで広めること。得意先との会合でよい話をする。そのうち心を打った1つの話をお得意さんは他の人に話をしてくれる。

 新しい仕事を始めるにも、新しい顧客を獲得するにも、今は情報化時代だ。この厳しい時代に、よい評判は価値がある。会社の評判、社員の評判、技術の評判、商品の評判、研究開発活動の評判など、何でもいい。いい話をどんどんすること。

 どの企業もサポーターに支えられて営業するのである。だから今まで1つだった良い話をこれからはその10倍発掘して伝えること。

 

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