高井伸夫の社長フォーラム100講座記念~1講1話・語録100選~
<第47回>新しい成長市場を常に目指す~魅力ある商品づくりを~
(1998年5月20日)
※本稿は1997年当時の講演を元に2004年に編集されたものです。
市場というものを絶えず意識して売上増を狙うのが経営の基本。今は利益だけにこだわってどんどん縮小しているが、成長と言う概念は、売上を伸ばすということが基本であることを忘れてはあり得ない。
GE社は「どんな地域でも混乱、衝突、障害があるが、その危機は克服できる。その市場がGEの成長にとって必要なら投資の後退などありえない。アジア進出を忘れたグローバル化はない」と断言している。
どんな時でも将来への投資がカギとなる。日本の企業は将来への投資が委縮してしまっている。これが近い将来、仇になる。将来への投資を一定額拠出して、効率的に行うこと。それはGE社に言わせればアジア投資ということになる。
例えば、昔は「よろず屋」がどの村にもあった。今あるのはコンビニだ。駅前の商店街はさびれる一方で、郊外型店舗がどんどん成長しいている。それは全国展開のチェーン店だったり、支店だったりする。それと同じ現象がグローバルな社会でも起きている。
だから日本企業として生き残るには将来への投資をすること。そのためには「新しい市場を目指す」、「魅力ある商品を作る」この2つしかない。これを忘れた経営はあり得ない。
投資で大切なのは費用対効果を絶えず意識すること。意気に感じるだけではダメ。この視点を忘れてはならない。
第2に大切なのはコックピット経営。人・モノ・金、すべての情報が社長の周りに集まること。執行は部下に任せて社長は経営判断だけやる。あまりブレーンを多くしない方がいい。
社長の資質として大切なのは、無理しない自然体で、権威主義的な考え方に囚われず、経理がわかること。