2012年6月7日(木)朝7:06
東京都千代田区北の丸公園にてヒペリカムの花を撮影
花言葉「きらめき」「悲しみはつづかない」
4月13日(金)付記事より、「仕事」をテーマにした連載を掲載しております。仕事をとおして本当の意味で成長するにはどうすればよいのか、仕事をうまく運ぶコツとは何かなどについてのヒントとなれば幸いです。
【経営者感覚】
事業規模の程度の差異はあっても、経営者は、利益を上げること、雇用を守ること、税金を払うこと…等々を常に意識しながら仕事をしています。あなたが、仕事において成長したいと思っているのならば、経営者的な意識を持とうと努力して仕事に臨むことが必要です。これは、あなたが、まだ下積みの非管理職のビジネスパーソンであればあるほど、これからの成長に不可欠なポイントとなるでしょう。
経営者の目で仕事を見るようになると、どのような業務に対しても、取り組み方・姿勢を大きく変えることができます。雇われ根性で仕事をしているうちは、実力はつきませんし、自分の成長にも繋がりません。
成長とは、自分自身の成長はもちろん、周囲の関係者の成長をも促し、向上心をもたせ、それぞれの自己実現への欲求に満足感を与えることであると思います。経営者感覚をもって仕事に取り組み、自分自身と、自分の所属する組織・企業の成長に寄与できるように意識する姿勢が、いまの時代の激しい競争を勝ち抜くために必要不可欠です。そして、組織への貢献度・寄与度は、その人に対する評価の欠かせない要素の一つですから、経営者感覚をもって仕事に取り組むことは、あなたのキャリアアップに大いに繋がるでしょう。
経営者的な意識で仕事をとらえるための具体的な方途の一例として、「ヒト・モノ・カネ・信用・情報・組織」という項目を常に念頭に置いて、順次検討を加えることが挙げられます。さらに、これらの項目に「財源」「規定類」「法制度」等の横軸をも重ねると、ヌケやモレがなく思考を整理整頓できるばかりか、より精緻で質の高い仕事を成し遂げることが可能になると思います。
仕事は、単に生活の糧を得るための手段ではありません。人間は、労働・仕事を通じて、はじめて人間たり得るといっても過言ではないと思います。若い読者の皆さんには、仕事のうえで苦しく悩ましいことも少なくないと思います。しかし、それを自己鍛錬の良い機会であると受け止め、仕事の困難さや納期厳守の重要性などを学んでください。そうして、それらを克服する喜びを体験することは何にも替えがたいものになるでしょう。仕事を通じて、成長し、能力を磨き、優れた人材となり、これからの日本社会を牽引していくという強い意志をもって、仕事に取り組んでいただきたいと切に願います。
(リライト 加藤・宮本)
<4月13日から、「仕事」をテーマに連載をしてまいりましたが、今回の「その10」をもって一旦終了いたします。来週は、当事務所報「Management Law Letter 2009新緑号」(2009年4月発行)の巻頭言に私が発表した『存続こそ企業の社会的責任』を2回にわたってご紹介する予定です。>